米Amazon傘下となる『007』シリーズ、劇場公開を継続へ ─ プロデューサーが明言、ダニエル・クレイグもひと安心

6代目ジェームズ・ボンドを務めてきたダニエル・クレイグ卒業後の『007』シリーズは、劇場公開を継続していくようだ。プロデューサーを務めるバーバラ・ブロッコリが、最新作『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』以降の新作から配給権を握ることになる米Amazonとの約束を明かした。
2021年5月、業界指折りのストリーミングサービスを提供するAmazonは、シリーズの製作を長年担当してきた米MGMを買収。この大きな動きは、劇場オンリーという従来の『007』シリーズの公開形態に、「配信」という選択肢が加わることを示唆するものでもあった。
しかし、このたび英Sky Newsの取材にて、1977年の『007 私を愛したスパイ』からシリーズに携わるバーバラ・ブロッコリが話したところによれば、Amazon側は『007』の伝統を重んじることを選んだようだ。「私たちは劇場公開のための映画製作に重きを置いてきました」とブロッコリ。これは買収直後に出した声明コメントでも話していたことだが、ブロッコリは今回改めて、「それが私たちの姿勢です」と断言した。
この揺るぎない姿に、Amazon側も敬意を示したのだろう。ブロッコリは「彼らは、私達に“今後作られる映画は劇場で公開されるための映画です”と間違いなく言いました」と、契約交渉時に交わされた約束を語った。
こうしたAmazon側の理解には、最新作『ノー・タイム・トゥ・ダイ』でシリーズを卒業するダニエル・クレイグにとってもひと安心だったという。取材の同席していたダニエルは、もしも『007』シリーズが配信での公開になったら……?と想像し、「そうなったら悲しかったでしょうね」と率直な気持ちを明かしている。続けて、「ここまでそうやってきましたし、これからも映画で観るんです」と引退後のシリーズを後押しした。
現在、Amazon側が採用しているオリジナル作品の公開形式は、Prime Video上での配信公開が主流だ。そうした現状に『007』シリーズが新たな道を切り開く可能性もあるだろう。
映画『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』は2021年10月1日(金)全国公開。
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Source: Sky News