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映画『65/シックスティ・ファイブ』はジュラシック・パークとスター・ウォーズのフィギュアを混ぜて遊ぶ感じ? ─ 監督コンビに動画インタビュー

『クワイエット・プレイス』脚本家、製作サム・ライミ、主演アダム・ドライバーの強力チームが放つ新感覚のSFサバイバル・スリラー『65/シックスティ・ファイブ』が、2023年5月26日より公開となる。

宇宙船の墜落事故。生き残ったのはアダム・ドライバーが演じるミルズと、少女コア(アリアナ・グリーンブラット)のたった2人だけ。不時着した先は、なんと6500万年前の地球。まだ恐竜が生息する太古の地球に、まもなく巨大隕石が衝突しようとしていた。

『ジュラシック・パーク』のような恐竜たちの脅威と、『クワイエット・プレイス』のようなサバイバル・スリラー要素、そして『スター・ウォーズ』のような近未来SF。この異色の要素を掛け合わせた唯一無二の『65/シックスティ・ファイブ』で監督を務めたスコット・ベック&ブライアン・ウッズ(ともに『クワイエット・プレイス』脚本・原案) に、THE RIVERでは動画でインタビューを行った。

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現代的な映画体験が楽しめる『65/シックスティ・ファイブ』はいかにして製作されたのか?実際の取材映像とともにお届けする。

『65/シックスティ・ファイブ』スコット・ベック&ブライアン・ウッズ監督 単独動画インタビュー

──本作は、いきなりアクション本編に入るのですごく驚きましたよ。「アトラクション映画」という表現はよくありますが、本作はマジでアトラクションでした!(笑)イントロ的な部分を短縮して、すぐにメインパートに入ったのは意図的なものですか?Z世代を意識することもありましたか?

スコット:はい。エンジンを積んだ映画というのを、最初から考えていました。一度始まったら、エンディングまで止まらない映画です。『65/シックスティ・ファイブ』はそういう推進力がある映画で、観客をアクションシーンにダイレクトにブチ込みます。キャクター紹介やその背景についての情報は、後でいいだろうと思ったんです。

──『ジュラシック・パーク』を彷彿とさせるようなショットもありましが、本作の恐竜はもっと容赦のない捕食者として描かれましたね。まるで『ジュラシック・パーク』ミーツ『クワイエット・プレイス』のようでした。どのようなコンセプトとして進めたのですか?

ブライアン:スコットと僕は子どもの頃からの仲なんですが、小さい頃から恐竜や『ジュラシック・パーク』が大好きでした。よく、子どもの頃に恐竜のフィギュアで映画を作って遊んでいたんですが、まさに『ジュラシック・パーク』のオモチャと『スター・ウォーズ』のオモチャをごちゃ混ぜにしてた感じ(笑)。本作は、B級映画的なコンセプトをA級のタレントで実現させています。アダム・ドライバーは当代最高の俳優ですよね。このストイックで内面的、感情的な役を彼が演じてくれるなんて、すごいことです。

──ミルズとコアは大人と子どもの関係で、あまり会話もありません。今年は「マンダロリアン」や「THE LAST OF US」でもこういった関係が描かれましたが、このトレンドはどれくらい気になりましたか?

スコット:このトレンドは昔からあって、『エイリアン2』でもシガニー・ウィーバーと少女ニュートの関係が描かれました。みんなが好きな設定だと思います。

『65/シックスティ・ファイブ』は僕が8歳だったとしても観たいし、でも大人としても観たいような映画。複数の見方ができるんです。子どもの目線でも、親や保護者の目線でも楽しめる。今あがった作品でも、そういうところが面白いですし、『65/シックスティ・ファイブ』でもそこを追及しました。

──最高のホラー映画作家であるサム・ライミがプロデューサーとして参加されましたね。

ブライアン:サムとは「50 States of Fright(原題)」というアンソロジー・シリーズでもご一緒したのですが、プロデューサー、メンター、パートナーとして素晴らしい方です。『65/シックスティ・ファイブ』の脚本初稿はまず最初にサムに読んでもらって、意見をもらいました。そうしたら彼が「喜んでプロデュースさせてもらう、手伝うよ」と言ってくださって、おかげでインディ映画製作者からスタジオ映画製作者になれたんです。

サムも『死霊のはらわた』などの素晴らしいインディ映画のほか、『スパイダーマン』のような素晴らしいスタジオ映画も作っています。そんな彼の指導が得られて、本当に助かりました。

──本作は93分の映画ですが、当初はもっと長かったですか?ディレクターズカット的なものはありますか?

スコット:“最初は3時間だった”みたいなことはありませんでした(笑)。初期版は20分くらい長かったんですけど、本作はアトラクション映画ということで、あまり乗車時間が長すぎるのもどうかと思って。常にバランス配分を気をつけました。

──コア役のアリアナ・グリーンブラットが素晴らしかったです。アダムと彼女が仲良くなっていくのを見て、いかがでしたか?

スコット:アリアナとアダムの協力ぶりは素晴らしかったです。劇中では言葉を使わずにコミュニケーションを取っていましたから、2人のオンとオフを見るのは楽しかったんですね。アリアナはやる気満々で、スタントも自分でやりたがるんです。運動神経が良くて、スタントマンに「ワイヤーを貸してください。自分でやってみたい」と言うんです。好奇心旺盛で、監督としてはありがたい限りでしたよ。

65/シックスティ・ファイブ


映画『65/シックスティ・ファイブ』は、2023年5月26日より公開。

アダム・ドライバーへのインタビューはこちら

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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