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リドリー・スコット監督、『エイリアン』からゼノモーフ引退の必要性を強調「使い尽くした」

(C)2012 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.

『エイリアン』(1979)を手がけ、その前日譚である『プロメテウス』(2012)や『エイリアン:コヴェナント』(2017)を監督したリドリー・スコットが、同シリーズのアイコンともいうべき存在であるゼノモーフを引退させるべきだという意向を示している。

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「ゼノモーフは使い尽くした」

米The Hollywood Reporterの企画でプロデューサー同士の対談に登場したリドリーは、『ブレードランナー 2049』(2017)で自身がプロデューサーに回り、監督をドゥニ・ヴィルヌーヴに委ねた理由を尋ねられている。すると彼は、例え話として『エイリアン』シリーズに言及したのだ。

「『プロメテウス』は(シリーズを)ゼロ地点から始めようとしました。『エイリアン:コヴェナント』ではアイデアを長持ちさせよう、エイリアン・ユニバースを再展開しようとしたんです。私個人としては、ビースト(ゼノモーフ)は使い尽くしたと思っています。なにか別のものを入れなきゃいけない、(ゼノモーフと)入れ替えなきゃいけないって。」

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こう述べたあと、リドリーが「私は正しかった、勝負の先を行っていたと思います」と口にしているのは、『エイリアン:コヴェナント』の賛否両論ぶりを示しているのだろうか……?

ともかくリドリーは、自身をゼノモーフに例えることで『ブレードランナー』の続編にドゥニを起用した理由を説明したわけである。
ところが、彼が従来の『エイリアン』シリーズに限界を訴えるのは今回が初めてではない。英Empireのポッドキャストにて、リドリーは「エイリアンそのものを進化させるのはほとんど限界だと思います。(『エイリアン:コヴェナント』では)そこを超えて、別の物語へ移ろうとしたんです」と語っているのだ。

『エイリアン:コヴェナント』ではジェームズ・キャメロン監督から「自分が育てたキャラクターをぶち壊すような映画は好きじゃない」と厳しいコメントを受けたリドリーだが、その胸中には『エイリアン』シリーズをそのまま進めることの困難さがあったのだろう。
しかし、このように語るリドリーは、『エイリアン:コヴェナント』から始まる新たな3部作を構想していることも以前明らかにしている。果たして、彼の脳内ではいったいどんな物語が描かれているのだろうか……?

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(C)2012 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.

 

Sources: https://www.cbr.com/ridley-scott-alien-no-more-xenomorph/
https://www.empireonline.com/movies/blade-runner-2049/empire-podcast-283-ridley-scott-denis-villeneuve/

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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