【ネタバレ】『アントマン&ワスプ:クアントマニア』おまけシーン解説 ─ マーベル激震のとんでもない事態に

この記事には、『アントマン&ワスプ:クアントマニア』の重大ネタバレが含まれています。
『アントマン&ワスプ:クアントマニア』
1つ目のおまけシーン(ミッドクレジットシーン)
エンドロール中に挿入された1つ目のおまけシーンでは、どこか別世界でカーンの変異体たちが集まっている様子が描かれる。カーンは本編で、自身の変異体に追放された過去を語っていたが、その変異体たちが早速登場することとなった。
この変異体たちは、演じた俳優ジョナサン・メジャースの姿を同じくしているが、それぞれ見た目が大きく異なっている。古代エジプトの王ファラオのような個体が登場したが、これは「ラマ・タト」の異名を持つものだ。原作コミックでカーンは、未来のテクノロジーを使って古代エジプトを征服している。
アンドロイドのような個体は「スカーレット・センチュリオン」に基づいていると思われる。コミックでは、古代エジプトに時空を超えてやってきたアベンジャーズに敗北したことで、邪悪な策士となって誕生した別地球の支配者として登場する。
そしてリーダー格のように見えた長老のような個体は「イモータス」。これこそがカーンの遠い未来の姿だ。カーンといえば勝利と征服にこだわる男だが、イモータスはその誇りを失った怠惰で卑劣な存在として知られている。
ラマ・タトたちは『クアントマニア』のカーンが、自分たち以外の手によって殺されたことに驚いている。彼らが正しければ、あのカーンは死亡したということだ(そうは言っても、我々はまだ何も信じられないわけだが)。
このままでは自分たちが築いてきたというマルチバースが奪われてしまうとの危機を語る3人が見るのは、「ロキ」シーズン1の最終話に登場したものとよく似た、多元宇宙が分岐する光景。「出遅れた」という彼らは、既にすべての並行世界から全カーンを呼び寄せていた。
巨大な集会場には、無数のカーン変異体が続々と集結している。マントつきのアーマーを着用した個体や、興奮して雄叫びをあげる個体、忠誠を表すようにひざまずく個体、エイリアン種のような個体などが集まり、混沌としている(わずかなシーンながら、ジョナサン・メジャースがいかに演じ分けたかが興味深い)。
原作コミックでも、何人ものカーンが「カウンシル・オブ・クロスタイム・カーン」として集結する。しかしカーンとは、傲慢で権力欲にかられた存在だ。『クアントマニア』劇中で無数のアントマンが娘を救うために一致団結したのとは対照的に、このカーンたちはやがて殺し合いを始めてしまう。
果たして、これはMCUのフェーズ5、フェーズ6に何を意味するのか。『クアントマニア』のカーンは、過去にたった1人で何度もアベンジャーズを殺してきたと語っていたが、そんな強大な敵が無数に存在するとなると、もはや勝ち目がある・ないの話ですらなくなってくる。仮にあのカーンたちが互いに殺し合いを始めるのなら、その巻き添えでいくつもの宇宙が滅びることになってしまいそうだ。