『アントマン&ワスプ:クアントマニア』征服者カーン、意味深なセリフを言う ─ マルチバースの過去に何が?

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)『アントマン&ワスプ:クアントマニア』の新スポット映像で、ヴィランの征服者カーンが意味深なセリフをぽろっと放っている。今後のMCUを読み解くカギとなりそうなものだ。
ジョナサン・メジャースが演じる征服者カーンは、今後のMCUでサノスに代わるラスボスキャラになるとされるヴィラン。映像でカーンは、まず「お前は面白い男だな、スコット・ラング」と言う。
続けて、「お前には娘がいて」、とカーン。キャシー・ラングのことだ。本作では父スコットと共にスーツアップしている姿もあり、次期ヒーローになると目されている。
さらに「お前はアベンジャーズで」、と続く。その通りだ。もっとも、素顔のスコット・ラングとしての知名度は低く、スパイダーマンと間違えられることもあるのだが。
そして問題はこちらである。「私は以前にお前を殺したかな?」というのだ。どういうことだ?スコット・ラングも“どういうことだ?”という顔をしている。
征服者カーンは、極めて複雑な設定をもつキャラクターだ。MCUでもドラマ「ロキ」で別の個体が登場していたように、カーンはマルチバース上にいくつもの変異体が存在。そして、別の自分自身と戦い続けながら文明支配を目論んでいる。アベンジャーズと戦えば、別の時代に敗走することもある。
カーンは時空や次元を行き来するトリッキーなヴィランだ。『クアントマニア』予告編でも、カーンは時間軸を破壊する存在と明かされており、コミックの複雑な設定が引き継がれることになりそう。
とあれば、この度の映像でカーンが「以前にお前を殺したか?」という問いは非常に重要だ。ここで登場しているカーンは、すでに別の次元でアントマンまたはアベンジャーズと戦っており、そして勝利していることを示唆しているからである。
これは、別の予告編映像でカーンが「スコット・ラング=アントマン」の正体を知っていたことの説明にもなる。別次元のヒーローたちとの戦闘経験があるカーンは、すでに彼らの攻略方法も心得ていることだろう。
あるいは、カーンはこれまで様々な次元で有象無象のヒーローたちと戦った百戦錬磨の強者であり、アントマンはカーンにとってあまりにも小さな存在として過去のモブと混同している、ということもありそうだ。
果たして、アントマンやアベンジャーズたちは征服者カーンにいかに立ち向かうのか。その初戦となる『アントマン&ワスプ:クアントマニア』は2023年2月17日公開だ。