『アクアマン』続編、DCユニバース再編のため「調整した」とジェームズ・ワン監督

DC映画『アクアマン』(2018)の続編となる『アクアマン・アンド・ザ・ロスト・キングダム(原題)』は、DCユニバースの転換期において、最も大きな紆余曲折を経ている一作かもしれない。2021年6月~2022年1月に撮影が行われたのち、コロナ禍の影響でCG作業に支障が発生したため、2022年12月から2023年5月に公開が延期。その後、新企業ワーナー・ブラザース・ディスカバリーが2023年12月に再延期を決定した。
そのさなかには、DCユニバースの再編という一大事件もあった。『ザ・フラッシュ』をもってユニバースはリセットされ、今後はジェームズ・ガン&ピーター・サフラン率いるDCスタジオによる新展開がスタートするのだ。『アクアマン』続編は、現行のDCユニバースの最終作となる。
前作『アクアマン』から続投するジェームズ・ワン監督は、米The Hollywood Reporterにて、製作過程では「常に調整が必要だった」こと、DCユニバースの再編もそのうちのひとつだったことを認めている。
「DCユニバースは様々な状態を経ているので、そこで起きていることの経過を追うのが今回のチャレンジのひとつでした。幸いにも『アクアマン』の世界は(DCユニバースの)他の部分とはしっかり切り離されているので、水中王国の数々は、他の映画やキャラクターとは必ずしも関連していません。その点では独立しているので、大きな影響を受けずに独自の物語を描くことができます。しかし、その一方で(DCユニバースの)現状には注意しておかなければいけないのです。」
2022年11月、ワーナー・ブラザース・ディスカバリーのデヴィッド・ザスラフCEOは、DCスタジオを統括するサフランが『アクアマン』続編の“調整”に入っていることを明かしていた。撮影にはバットマン役でベン・アフレックが、また『ザ・フラッシュ』で約30年ぶりの再演を果たしたマイケル・キートンも参加したと言われているが、どちらかのシーンは使用されない可能性があるという。アクアマン役のジェイソン・モモアさえ「完成版がどうなるのかわからない」と語っていたのだ。
度重なる公開延期ののち、本作はまだ完成していない。現在はポストプロダクション(撮影後作業)の真っ只中にあり、ワン監督いわく「もうすぐ終わることを祈っています。まだ仕事が残っている」とのこと。「大作なのでVFXもたくさんあるし、変わることもたくさんあります。観てもらえるのが楽しみ」。ちなみに、モモアはユニバース再編後も「アクアマンは(新生)ユニバースに絶対参加する」と強い自信を表明している。
映画『アクアマン・アンド・ザ・ロスト・キングダム(原題)』は2023年12月20日に米国公開予定。
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Source: The Hollywood Reporter, IndieWire, The Wrap