アンバー・ハード、『アクアマン2』で「役割を減らされた」と主張 ─ 「米ワーナーは私を出したくなかった」、裁判で証言

『アクアマン』シリーズ最新作『アクアマン・アンド・ザ・ロスト・キングダム(原題:Aquaman and the Lost Kingdom)』では、主演のジェイソン・モモアをはじめとする前作キャストが揃ってカムバック。かねてより続投が懸念されていたメラ役のアンバー・ハードも無事出演が叶った。
しかしハード本人にとって、その復帰の形は完全に満足のいくものではなかった模様。製作・配給の米ワーナー・ブラザースが当初、続編からメラをカットする意向であったというのだ。ハードが、元夫のジョニー・デップとの間で係争中の名誉毀損裁判のなかで証言している。
ハードの『アクアマン』続投が懸念されたきっかけは、結果的に名誉毀損裁判にまで発展したデップとのスキャンダル。家庭内暴力を告発されたデップはタブロイド紙「The Sun」との名誉毀損裁判にて敗訴した後に同じくワーナー製作の『ファンタスティック・ビースト』シリーズからの降板を余儀なくされた。これと同じ処遇をハードに求めるファンの間で、『アクアマン』シリーズからの解雇を要求する署名活動が大きく展開されたのだ。
一方、ハードの解雇騒動を巡っては、彼女が契約の健康条項に違反したという証言や、モモアとの相性を懸念してのことだというDC幹部のウォルター・ハマダ氏の証言などもあり、真相が定かでなかったところもあった。こうした中でハード本人が、内部で実際に起きたことを虚偽の発言が許されない法廷の場で口にした。以下、デップ側の弁護人とハードによる法廷でのやり取りだ。
弁護士:『アクアマン2』には参加されていますか?
ハード:はい。
弁護士:詳しくお聞かせください。
ハード:映画に残留するために、私は戦わなければいけませんでした。彼ら(製作側)は映画に私を出したくなかったみたいなので。
弁護士:最終的に『アクアマン2』に参加されることは出来たのでしょうか?
ハード:役割はとても減らされてしまいましたが、出来ました。
弁護士:脚本に変更が加えられたらどうしますか?
ハード:私は脚本を渡されていましたが、それからアクションが含まれたシーンが削られた新しいバージョンの脚本をいただきました。ネタバレをしないように話すと、そのシーンでは私と別のキャラクターがいて、戦うんです。そうした私のパートがたくさん削られました。すごくたくさん。
ハードは出演シーンが削られる前と後のバージョンの脚本を受け取ったというから、メラの登場シーンがどれだけカットされたのかは2つを見比べれば分かるだろう。もっとも、これ以上の追求は法廷でなされなかった様子。さらに現時点で証拠はハード本人による主張のみなので、解雇騒動の真相が明るみになったとは断言しきれない。
なお、『アクアマン・アンド・ザ・ロスト・キングダム』で分かっているのは、モモア演じるアーサーが前作ではヴィランだった兄・オームの元を訪れ、協力を求めることになるということ。この展開は当初の構想通りだったのだろうが、アーサーがメラではなくオームを頼る選択をする理由は、クリエイティブ上の都合によるものだけなのだろうか。
Source: CBS News(参照:ScreenRant)