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『ベイビー・ドライバー』続編、エドガー・ライト監督続投の可能性は? ─「自分にとって楽しいものにする方法を見つけられるか」

ベイビー・ドライバー
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緊張感と爽快感にあふれたカーチェイス、センスに満ちた映像と音楽の融合で人気を博した傑作映画、『ベイビー・ドライバー』(2017)。待望の続編に関する情報は度々伝えられているが、実際のところ、エドガー・ライト監督は続編についてどのように思っているのだろうか?

『ベイビー・ドライバー』は、音楽を聴き続けることで天才的な運転技術を発揮する逃がし屋、ベイビー(アンセル・エルゴート)と周囲の人々を描いた作品。続編の製作については、ソニー・ピクチャーズとエドガー・ライト監督の双方が、一作目の公開当時から前向きな姿勢を見せていた。その後、企画の進捗は度々報告されてきたが、2021年1月についに監督本人が脚本完成を認めていたのである

しかし、製作時期については依然として伝えられていないままだ。Interviewの取材にて、エドガー・ライト監督は「脚本はすでに書き終わっています」とあらためて脚本完成を報告しながらも、「自分にとって楽しいものにする方法を見つけなければなりません」と説明している。

ひとつの映画を完成させるには膨大な時間がかかり、限られた時間の中では、“これが本当に次にやるべきことなのか”と自問自答する必要があるということのようだ。「映画を製作するには最低でも二年はかかります。[中略]僕の経験上では、本当にやりたいと思わなければやるべきではありません」。

エドガー・ライト監督は過去に、『ショーン・オブ・ザ・デッド』(2004)の続編映画の可能性について、「ホラー・コメディにはあれ以来は戻っていません。『ショーン・オブ・ザ・デッド』でやり尽くしたと感じているからです」としながら、「異なる題材やこれまでにやったことのないことに挑戦することが、モチベーションに繋がっているのです」と明かしていた。つまり、同じ題材の作品、続編に取り組むことには多少なりとも抵抗があるというわけだ。

なお、エドガー・ライト監督は今後の待機作として、SF小説『Set My Heart To Five(原題)』や短編小説『Stage 13(原題)』、スティーヴン・キングによる『バトルランナー』や『ザ・チェーン 連鎖誘拐』(早川書房)の映画化など多数の企画が待機中。どの作品から製作が開始されるのかは定かでないが、上述の監督の発言から鑑みるに、『ベイビー・ドライバー』続編が後回しになる可能性が高そうだ。もしくは、監督をほかの人材に譲り渡すかだが、果たして。今後の動向に注目したい。

ちなみにエドガー・ライト監督最新作『ラストナイト・イン・ソーホー』は、2021年12月10日に日本公開予定だ。

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Source: Interview

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Minami

THE RIVER編集部。「思わず誰かに話して足を運びたくなるような」「映像を見ているかのように読者が想像できるような」を基準に記事を執筆しています。映画のことばかり考えている“映画人間”です。どうぞ、宜しくお願い致します。