『スター・ウォーズ』J・J・エイブラムス率いるバッド・ロボット、ワーナーと巨額契約を締結へ ─ パラマウントでの映画製作に区切りか

『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(2015)やリブート版『スター・トレック』シリーズなど、数々の映画やテレビドラマに携わるJ・J・エイブラムスの製作会社バッド・ロボット・プロダクションズ(Bad Robot Productions)が、米ワーナー・ブラザースを有する巨大企業Warner Mediaと巨額の包括契約を結ぶ方針だ。
米The Hollywood Reporterによれば、バッド・ロボットとワーナーの交渉は最終段階にあり、契約期間は不明ながら、契約金5億ドルにも及ぶ大型契約になるとのこと。契約の締結後、エイブラムスと妻ケイティ・マクグラスが率いるバッド・ロボットは、ワーナーにて新たなプロジェクトの企画開発に携わるほか、テレビ・映画・デジタル配信の各分野でプロデューサーの監修を担うことになる。ワーナーは自社ストリーミング・サービスの始動も控えているだけに、J・Jの存在は非常に重要なものとなりそうだ。
J・Jは「FRINGE/フリンジ」(2008-2013)以降、自身がプロデュースなどを務めるテレビドラマはワーナー・ブラザース・テレビジョンとのタッグで製作を継続してきた。話題作「ウエストワールド」(2016-)や「キャッスルロック」(2018-)や、『ゲット・アウト』(2016)ジョーダン・ピール監督との共同プロデュースによる新作「ラブクラフト・カントリー(原題:Lovecraft Country)」もすべてワーナー作品だ。
かたや、J・Jは長編映画の監督作品をパラマウント・ピクチャーズとのタッグで発表している。自身の携わる『ミッション:インポッシブル』『スター・トレック』『クローバーフィールド』シリーズは全てパラマウント作品であり、ディズニー/ルーカスフィルム製作の『スター・ウォーズ』はむしろ例外だ。今回の報道によると、すでにバッド・ロボットは長編映画の契約をパラマウントからワーナーへ移す作業に入っているという。
ハリウッド屈指の敏腕クリエイターであるJ・Jとバッド・ロボットについては、大手スタジオなどが争奪戦を繰り広げてきたとのこと。ワーナー以外には、コムキャストやソニー、Netflix、Apple、Amazonが名乗りをあげていたが、バッド・ロボット側が「テレビ・映画部門をもつ巨大企業を優先する」との意志を示したことで、ワーナーとの話し合いが本格的に進行するに至ったとされる。
なおJ・Jは、現在『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け(原題:Star Wars: The Rise of Skywalker)』の編集作業中。今後もますます多忙を極めていくとみられるが、ワーナーのもとでどんな新作を見せてくれるのか。久々のオリジナル脚本作品に期待してもいい…?
Source: THR