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「バーベンハイマー」は両スタジオが仕掛けたマーケティング施策ではなかったとマーゴット・ロビーが説明

Margot Robbie by VOGUE Taiwan https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Margot_Robbie_Vogue_Barbie_2023_03.jpg | Cillian Murphy by Tim Cornbill https://www.flickr.com/photos/polyesterpowdercoated/15176609850

「バーベンハイマー」は、2023年のハリウッド映画を最も象徴するバズワードとなった。まだコロナ禍の影を引きずっていた今年、アメリカでは映画『バービー』と『オッペンハイマー』が7月21日に同日公開。「バーベンハイマー」は、この真逆の世界観の両作を同時に楽しもうという趣旨のもとで発生したムーブメントだ。

結果として「バーベンハイマー」は、紛れもなくこの夏の興行の救世主となった。『バービー』は最終的に14億ドル超の特大ヒットを記録して今年ナンバーワン作に。『オッペンハイマー』も3時間尺の難しい題材ながら、9億5,000万ドルの仰天ヒット。反響の大きさは、監督はクリストファー・ノーラン予想する以上だった

この二大ヒット作でそれぞれ主演を務めたマーゴット・ロビーとキリアン・マーフィーは、このたび米Varietyの俳優対談企画に登場。話題が「バーベンハイマー」に及ぶと、マーフィーは「あれは、自然に発生したことだよね」と振り返った。

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ムーブメントの発生について、ロビーは「皆さん、とてもクレバーでした」と言う。ワーナー・ブラザースとユニバーサル・ピクチャーズのマーケティング担当が連携していたのかという疑問には「ノー」とコメントし、「世の中で自然に起こったことなんです!マーケティング・キャンペーンではありません」と、両スタジオが仕掛けたムーブメントではないことを強調した。

マーフィーも「両作とも良い映画だから発生したことなのだと思います」と答え、「実際に、今年の夏の劇場作には大きな多様性がありました。あなたにも、僕にも、スタジオにも、誰にも予測できない形でそれが結びついた、ということなのでしょう」と、思わぬ形で巨大化した社会現象について語る。同様の現象は「もう二度と起こらないでしょう」とした。

ロビーは「バーベンハイマー」の裏に両スタジオが連携した事実はなかったとしているが、実は同日公開については回避しようとする動きはあったらしい。ロビーが明らかにしたところによれば、『オッペンハイマー』プロデューサーのチャールズ・ローヴェンから、「君たちは公開日をずらしたらどうだね」と電話連絡が入ったのだという。『バービー』ではプロデューサーも務めるロビーはこれに対し、「公開日はずらしません。私たちとぶつかるのが怖いのなら、あなたたちの方が動いたらどうですか」と突っぱねた。ローヴェンも「我々は動かない。君らが動いたほうが良いだろう」と譲らず、結局両者一歩も引くことなく同日公開にもつれ込んだ、ということだ。

喧々諤々のやり合いがあったことを思わせるエピソードだが、もちろんロビーは『オッペンハイマー』に妙なライバル心を抱いていたわけではないだろう。公開時には監督のグレタ・ガーウィグと共に、自ら『オッペンハイマー』を劇場で鑑賞して応援する姿勢を示していたからだ。

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Source:Variety

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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