『バービー』大ヒット、シネマティック・ユニバース実現か

2023年7月21日に米公開された『バービー』は、週末3日間で興行収入1億5,500万ドル(約220億円)に達し、女性監督作品として史上最高額を更新した。さらに週明け月曜日には2,600万ドルを稼ぎ、米ワーナー公開作の月曜日の興行収入として、『ダークナイト』(2008)を抑えて歴代最高を記録。この大ヒットを受けて、バービー人形の製造元マテル社は、自社IP(知的財産)を活用した作品を続々と企画中。“マテル・シネマティック・ユニバース”の実現が注目されている。
米Varietyによると、マテル社は数十の子供向け玩具を映画化する予定。日本でもおなじみの『きかんしゃトーマス』、『バーニー』、『ポリーポケット』など、14種の玩具に基づくプロジェクトが現在開発中だ。
『バービー』続編制作の可能性もゼロではなさそうだ。公開5日間で3億8000万ドルという驚異的な世界興収を記録した以上、マテル社とワーナーがユニバース拡大を望むのは間違いないだろう。公開前に行われたインタビューでも、マテル社の幹部は「バービーというブランドには、さまざまなバリエーションがある」「機会という点では、とても幅広く、とても伸縮性のあるブランドだ」とバービーのもつ可能性に言及。「最初の段階で、“よし、映画2作目、3作目のことを考えよう”とは言いません」とした上で、「1作目を成功させましょう。大スクリーンで、1作目をフランチャイズの成功例にすることができれば、チャンスはすぐに広がります」と語っていた。
ただし、『バービー』の監督・脚本を務めたグレタ・ガーウィグは、本作で「やりたかったことはすべてやりました」と語っており、現時点で続編制作は考えていない模様。もし将来的に『バ―ビー』続編が実現するとしても、ガーウィグの続投はなさそうだ。