DC映画『バットガール』から『アベンジャーズ』監督が降板 ― 米ワーナー、女性監督を起用の方針か

ワーナー・ブラザース&DCコミックス製作、映画『バットガール(原題:Batgirl)』から、脚本・監督を務める予定だったジョス・ウェドンが降板したことがわかった。米The Hollywood Reporter誌が報じている。
2017年3月、ワーナーは『バットガール』の製作に、マーベル・シネマティック・ユニバースで『アベンジャーズ』(2012)、『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(2015)を手がけたジョス・ウェドンを起用。同年、ジョスはザック・スナイダー監督に代わって『ジャスティス・リーグ』の仕上げ作業を務めている。
なお本作のストーリーは1967年発行のコミックスがベースになるとされており、主人公は『バットマン』シリーズに登場するジェームズ・ゴードンの娘、バーバラ・ゴードン(初代バットガール)だという。
ワーナー、『バットガール』に女性監督起用の方針か
THR誌が入手した情報によれば、ジョスは『バットガール』の製作に約1年取り組んだものの、作品のあるべき形を見通すことができなかったという。現代のエンターテインメントにおいて避けて通れない、男性が女性の物語を描くことへの厳しい目線の中で、ストーリー上の問題に直面したというのだ。
なお、ジョス本人は『バットガール』降板を受けて以下のコメントを発表している。
「『バットガール』は本当にエキサイティングなプロジェクトですし、ワーナー/DCは非常に協力的に僕を支えてくれました。数ヶ月を経て、僕には(『バットガール』の)物語がないのだと気づいたんです。ジェフ・ジョンズとトビー・エメリック(編注:それぞれDC/ワーナー幹部)、そして皆さんに感謝します。私を迎え入れてくれたこと、それから私の“失敗”――もっとカッコいい言葉はないですかね――を理解してくれたことに。」
本件の背景に、2018年1月に行われたDC映画ユニバースの幹部入れ替えがあると指摘するのは米The Tracking Boardだ。『ジャスティス・リーグ』までプロデュースを担ってきたジョン・バーグ氏の後任者にあたるウォルター・ハマダ氏は、『バットガール』に女性監督を起用する計画なのだという。また米Variety誌は、ワーナーが女性監督を積極的に模索する方針であること、とりわけ女性キャラクターの作品には女性監督が必要だと考えられていることを記している。
『バットガール』については、先日、ワーナーがDC映画ユニバースの「次の一手」として捉える有力株だと報じられたばかり。ジョスの降板に伴って製作は一時ストップするとみられるが、ワーナーが後任者をすぐに探すのか、あるいは別のプロジェクトが代わりに浮上してくるのかはわからない。
映画『バットガール』の米国公開日など、詳細はすべて未定。
Sources: https://www.hollywoodreporter.com/heat-vision/joss-whedon-exits-batgirl-movie-1087384
http://www.tracking-board.com/joss-whedon-exits-dcs-batgirl-movie-i-really-didnt-have-a-story/
http://variety.com/2018/film/news/joss-whedon-batgirl-movie-exits-1202708059/
The DC logo is a trademark of DC Comics.