マーベル『ブレイド』がR指定に ─ 「冷酷さや荒々しさを表現したい」と監督

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)にて復活する『ブレイド』は、数々の問題に直面して紆余曲折を経ている。そんななか、現在監督に就任しているフランス出身のヤン・ドマンジュが、「リブート版はR指定になる」と明かした。
『ブレイド』は人間とヴァンパイアの混血として生まれたダーク・ヒーローを描き、1990年~2000年代にかけて公開されたオリジナル3部作ではウェズリー・スナイプスが主演した。ドマンジュがメガホンを取るMCU版では、『ムーンライト』(2016)『グリーンブック』(2018)でオスカーを受賞したマハーシャラ・アリを主演に迎えて製作が進行している。
米Deadlineのインタビューに応じたドマンジュは、リブート版のレーティングについて「スタジオが非常に重要なR指定を与えてくれました」と報告。また、個人的に経験した問題が、他者の視点で物事を見る力を与えてくれたと以前に語っていた監督は、「よりオープンでより傷つきやすく、より私的な側面を作品に反映させたいと思うようになりました」としながらも、『ブレイド』では作品に取り組む姿勢を少し変えたいとも述べている。
「『ブレイド』では、マハーシャラが非常に奥の深い俳優なので、楽しむつもりです。彼(ブレイド)が独特な形で地上を歩むことを可能にする、ある種の冷酷さや荒々しさを表現することを楽しみにしています。そんな彼が大好きです。彼は威厳と誠実さを兼ね備えていますが、普段は表に出さない獰猛さも持ち合わせていますからね。僕は、それを解き放ってスクリーンで描きたいと思っています。」
R指定の許可は、より製作チームにクリエイティブ的な自由が与えられることを意味しており、オリジナル版に負けないほどダークで、バイオレンスに溢れた血生臭い作品が期待できるかもしれない。
しかし先日の報道では、これまでに少なくとも5人の脚本家が手を入れる事態となっており、主人公のブレイドが「四番手」に降格し、「女性主導の人生の教訓に満ちた物語」になりかけていたと伝えられていた。さらに、マーベル・スタジオとしては異例の低予算となる1億ドル以下で製作されるとの情報もあるため、ひとまずは今後の進展について続報を待ちたい。
『ブレイド』は現在、2025年2月14日の公開予定とされている。
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Source:Deadline