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『ブラックパンサー』続編、故チャドウィック・ボーズマンに「敬意払う責任ある」 ─ 前作共演者が語る「不在」の重み

ブラックパンサー
©Walt Disney Studios Motion Pictures 写真:ゼータイメージ

2020年8月、『ブラックパンサー』(2018)の主演俳優チャドウィック・ボーズマンが逝去した。世界的ヒットとなった同作の続編『ブラックパンサー2(仮題)』にチャドウィックは出演する意向だったが、撮影の開始を待たず、43歳での旅立ちとなった。マーベル・スタジオは今後、ブラックパンサー/ティ・チャラ役に代役を起用しないこと、CGでチャドウィックを再登場させる方針でないことを正式に認めている。

『ブラックパンサー』でティ・チャラの親友・ウカビ役を演じたダニエル・カルーヤは、チャドウィック不在のまま続編を製作することについて、ひとつの“責任”があるとの考えを明かしている。米The Ringerにて、ダニエルは「チャドウィックをシリーズから卒業させるという判断に敬意を払います。それはチャドウィックが僕たちにくれたもの、彼が僕たちの中で生きているということに敬意を払うことだから」と話したのだ。

「僕にとって大切なのは、『ブラックパンサー』をどう継承するかということより、チャドウィック・ボーズマンという存在をどう継承するかということ。一人の人間、本物の魂に対して、僕たちはどうすれば敬意を捧げることができるのか。ブラックパンサーは、これからもブラックパンサーのすべきことをすることになるでしょう。一方、彼(チャドウィック)は僕たちのために生きてくれた。僕たちや甥っ子や姪っ子、子どもたちのために。彼が僕らに向けてくれた敬意と同じように、僕たちには彼に敬意を捧げる責任があります。」

既報によると、『ブラックパンサー』続編ではティ・チャラの故郷であるワカンダと、前作のキャラクターがさらに掘り下げられるとのこと。ティ・チャラの妹シュリ(レティーシャ・ライト)の役割が大きくなるほか、ナキア役ルピタ・ニョンゴ、ラモンダ役アンジェラ・バセット、エムバク役ウィンストン・デュークが続投する見込みだ。ダニエル演じるウカビの再登場については不明だが、続編に対する意気込みは十分ということだろう。

ラモンダ役のアンジェラ・バセットは、米Entertainment Tonightにて、『ブラックパンサー』続編について「ケヴィン・ファイギ(マーベル・スタジオ社長)とライアン・クーグラー(監督)は、以前の計画になるべく近い物語を描くため尽力しています。どんなことを考えているのか楽しみ」と述べた。「けれど、チャドウィックの遺したもの、彼の不在、そして私たちからの愛情や感謝は、決して代わりのきくもの、複製できるものではありません。彼は本当にかけがえのない存在なのです」

映画『ブラックパンサー2(仮題)』は2022年7月8日に米国公開予定。監督・脚本には前作のライアン・クーグラーが続投し、撮影は2021年7月に開始される予定だ。

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Sources: The Ringer, Entertainment Tonight

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。