幻のゲーム版「ブレイキング・バッド」、『グランド・セフト・オート』風になる予定だった? ─ VRゲーム企画も過去に存在

世界中で未曽有の累計販売数を誇る『グランド・セフト・オート』シリーズにインスパイアされた、ドラマ「ブレイキング・バッド」(2008−2013)のゲーム化企画が過去に構想されていたことを、「ベター・コール・ソウル」(2015−)のクリエイターとしてもおなじみのヴィンス・ギリガンが明かしている。
『グランド・セフト・オート』シリーズといえば、アメリカ・ロサンゼルスなどをモチーフにした架空都市を舞台に、史上最強の犯罪者としてのし上がることを目標として、大胆不敵な計画を成し遂げるため大暴れしていくオープンワールド・クライムアクションゲーム。一方の「ブレイキング・バッド」は、肺がんで余命宣告された科学教師のウォルター・ホワイトが、家族に財産を残すため、元生徒で売人のジェシー・ピンクマンとともに、麻薬の製造に手を染めていくクライムドラマだ。コンテンツは違えど、“犯罪”という共通点を兼ね備えたふたつの作品は、いずれもゲーム/ドラマ史上最高傑作のひとつとも謳われている。
かねてよりファンからは、“『グランド・セフト・オート』のような、「ブレイキング・バッド」あるいは「ベター・コール・ソウル」のゲーム化”が望まれたきた。ポッドキャスト「Inside The Gilliverse」にてギリガンは、その可能性について訊かれたところ、「僕はあまりゲームをしないのですが、『グランド・セフト・オート』のことはもちろん知っています」と答えている。「“『グランド・セフト・オート』はどこが所有しているのでしょうか。そこのモデュールで、『ブレイキング・バッド』(のゲーム)はできませんか”と相談したことを覚えています」と、過去に計画自体は存在していたことを明かす。
「ブレイキング・バッド」ゲーム化企画は残念ながら実現に至ることはなかったそうだが、「自分にとっては意味のあるものだったんです」と、ギリガンは挑戦したことに悔いはないと説明。なおギリガンいわく、PlayStation VRのゲームにもしばらくのあいだ取り組んでいたというが、それも最終的には実らなかったようだ。もしも「ブレイキング・バッド」ゲーム化が実現していたら、平凡な科学教師が麻薬王になるまでの壮絶な道のりを、プレイヤーがコントロールしていくような没入感あふれる作品となっていたに違いない。
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