『バック・トゥ・ザ・フューチャー』キャストが再集結、マーティとドクの名シーンも再現

1985年に始まった『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズは、タイムスリップで過去や未来を覗くなど、その画期的な発想で世界を席巻し、現在も世界中で愛され続ける不朽の名作。約30年の時を越えて、当時のキャストが奇跡の再集結を果たした。
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のキャストが再集結したのは、俳優のジョシュ・ギャッドが企画・司会を務めるYouTube番組「Reunite Apart」。新型コロナウイルス(COVID-19)の対策支援として、番組を通じてチャリティへの寄付を呼びかける企画だ。2020年4月28日、キッズ・アドベンチャー・ムービー『グーニーズ』の出演者をゲストに迎えて、第1回目の放送が開始された。
このたび、第2回目のゲストとして『バック・トゥ・ザ・フューチャー』出演者や制作陣が登場した。出演者では、主人公マーティ・マクフライ役のマイケル・J・フォックスやエメット・ブラウン博士(ドク)役のクリストファー・ロイドはじめ、マーティの母親ロレイン・マクフライ役のリー・トンプソン、ジェニファー・パーカー役のエリザベス・シュー、クララ・クレイトン役のメアリー・スティーンバージェンの5人が集結。また、同シリーズ生みの親のロバート・ゼメキス監督、脚本・プロデューサーのボブ・ゲイル、作曲を務めたアラン・シルヴェストリと、制作陣の面々も再び顔を合わせた。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の主題歌『パワー・オブ・ラブ』歌ったヒューイ・ルイスも登場している。さらに、同シリーズの大ファンであるJ・J・エイブラムスもサプライズ出演を果たした。
最初に再開を果たしたマイケルとロイドに、さっそくギャッドが「マーティとドクはどんな関係だったんですか?」と当時を振り返る質問を投げかけている。これに対し、マイケルは「友情だよ」、ロイドは「マーティにとってのメンターだね」とそれぞれ返答した。その後、徐々に出演者が合流。出演者それぞれがお互いに質問しあったり、当時の思い出話に花を咲かせたりと、その場は盛り上がりを見せていた。
とりわけ、ファンにとって心に染みるのは、キャストたちによる当時の場面の再現だろう。まずは第1作から、30年前の1955年にタイムスリップしてしまったマーティが、両親の通うヒル・バレー高校をドクと共に訪れる場面。高校生の時の母親ロレインが未来の旦那であるジョージには目もくれず、むしろマーティに惚れている様子を見て、ドクが「明らかに君のお母さんは、お父さんよりも君にそそられているじゃなかいか」と言うのだ。この掛け合いを、マイケルとロイドが完璧に再現した。
次に、1955年に戻ったマーティが車に轢かれ、意識を取り戻すと若きロレインの家にいるという場面がマイケルとリーによって披露される。さらには、ギャッドがジョージを演じ、リー演じるロレインに告白するという、明らかにギャッド得な再現も。これらの姿をゼメキス監督やゲイルらは笑っているのかと思いきや、意外にも真剣な顔つきで見守っていた。そして何より、シリーズ終了から30年も経過した今でも色褪せないキャストたちの演技には驚きだ。
そのほか、クララ役のメアリーが実際に馬に乗って撮影が行われていたエピソードや、製作のユニバーサル・ピクチャーズがタイトルに「Spaceman from Pluto(冥王星からの宇宙飛行士)」を提案していたエピソードなど、当時の知られざる秘話が披露され、番組は終始幸せな雰囲気に包まれていた。最後はミュージカル版『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のキャストらによる主題歌「パワー・オブ・ラブ」のリモート合唱で番組は幕を閉じている。2015年にはマイケルとロイドが「ジミー・キンメル・ライブ」で再会するというサプライズはあったが、監督や脚本家なども交えた今回のような再会は、ファンのみならず出演者本人たちにとってもグッとくるようなものがあったに違いない。
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