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C-3PO役アンソニー・ダニエルズ、『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』での退場望んでいた ─ 再び物語の中心へ「本当に良い、大満足です」

『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』来日イベント

「最後にもう一度だけ、友人たちに」

『スター・ウォーズ』シリーズのアイコン的存在であるC-3PO役のアンソニー・ダニエルズが、スカイウォーカー・サーガの完結編『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』の撮影前に、本作でのC-3POの“退場”を望んでいたという。もちろん、本作でC-3POがどうなってしまうのか、どう描かれるのかはまだ分からない。しかしアンソニーは、なぜ42年間にわたって演じてきたキャラクターを退場させたいと考えるに至ったのか。

『スカイウォーカーの夜明け』C-3POの変遷

予告編でも明らかなように、『スカイウォーカーの夜明け』では、久々にC-3POが物語の中心に帰ってくる。以前からアンソニーは、「今回は僕も(物語の)中心にいます。とても幸せ、すごく嬉しい」語っていた。「僕にとっても、スリーピオにとっても、すごく良い“さよなら”です」と。しかし製作の初期段階で、C-3POにさほど大きな役割は与えられていなかったという。

アンソニーの自著『I Am C-3PO: The Inside Story(原題)』によれば、アンソニーが脚本・監督のJ・J・エイブラムスに“C-3POに意義深い結末を用意してほしい”と頼んだ際、J・Jからは「それはありません」という反応が返ってきたという。英HUFFPOSTの取材では、こうした経緯を受けて、C-3POの“退場”を望んだのだと述べている。

「撮影に入る前、脚本家たちがC-3POからちょっと興味をなくしているように思えました。だけど、僕は彼(C-3PO)を壁の飾り物にはしたくなかった。彼には大いなる見送りか、あるいは最期が与えられるべきだと思っていたんです。もちろん当時、J・Jは“ありえない”という感じでしたけどね。だけどJ・Jは、つねに考えを変えていくことで有名ですから。それが彼との仕事を刺激的な体験にしてくれたんです。」

すでにJ・Jは、『スカイウォーカーの夜明け』の撮影中、ストーリーの展開やセリフを絶えず再検討し、随時変更していたことを明かしている。「クレイジーだね、と言われることもありますよ。だけどよりよいアイデアが生まれたら、それがどんな段階であろうが試さなくては」。おそらくは、C-3POにまつわる展開もその過程で固まっていったのだろう。

スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け
© 2019 ILM and Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.

前作『最後のジェダイ』(2017)において、C-3POは脇役の一員にすぎなかった。アンソニーは「僕は飾り物だったので、それは残念ですよ。スリーピオにはそれ以上の価値があると思うから」と英Empireにて振り返っている。「だけど今回はおかしなことになります。うれしかったし、楽しかった。僕にとっては3回目のエンディングですが、今回は一番悲しく思うでしょうね」とも。

公開を控えた今、アンソニーは『スカイウォーカーの夜明け』について「とても、すごく、本当に良いですし、大満足です」と語った。「こんなに大きな作品に出られるなんて、旅の終わりのご褒美みたいだとも思いますね」とも述べ、大作を見事に牽引してみせたJ・Jとスタッフにも賛辞を贈っている。

映画『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』は2019年12月20日(金)日米同時公開

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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