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【ネタバレ】『キャプテン・アメリカ:BNW』カメオ解説 ─ アノ人の登場、驚きの新事実

キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド
© 2024 MARVEL.

この記事には、映画『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』のネタバレが含まれています。

キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド
(C) 2024 MARVEL.

バッキー・バーンズ、再登場

“キャプテン・アメリカ”とサム・ウィルソンには、やはりこの男が欠かせない。スティーブ・ロジャースの親友であり、いまやサム・ウィルソンにとっても親友となったバッキー・バーンズである。『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』(2014)で対面し、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)では意外な相性を発揮し、「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」(2021)では本格タッグを組むに至った。

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葛藤の末にスティーブの盾を受け継ぎ、新たにキャプテン・アメリカとなることを決意したサム。ところが『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』で、サムは再び自らの非力に苦悩することになる。アダマンチウムをめぐり、日米がインド洋で正面衝突することを防ぐためにサムは奔走するが、相棒のファルコン/ホアキン・トレスが重傷を負ってしまうのだ。

ホアキンの手術に訪れたサムの前に、バッキーが現れる。超人血清を投与していない自分がキャプテン・アメリカになるのは誤りだったのではないか、スティーブはミスをしたと語るサムに、バッキーは「スティーブが盾を渡したのは、お前がお前だったからだ」と語る。「血清があれば大切な人を全員守れると思うか? スティーブにもそれはできなかった。お前は普通の人間としてベストを尽くしている。スティーブは人々に信じるものを与えたが、お前は目標になれるんだ」。

サンダーボルツ*
Bucky Barnes (Sebastian Stan) in Marvel Studios’ THUNDERBOLTS*. Photo courtesy of Marvel Studios. © 2024 MARVEL.

もっとも、サムとバッキーのやり取りがストレートに終わるはずがない。サムが「スピーチライターに書かせたのか?」と冗談で応じると、バッキーは「最後を少しね。気に入った?」と返した。「よかったよ、B+って感じ」「感動的だろ」。

一連のやり取りから、やがてバッキーは選挙活動中であることが明らかになる。バッキーは「くだらない資金集めのパーティーがあるんだ」と言って去り、ルース・バット=セラフは、サムの前で「未来の下院議員、バッキー・バーンズ」と口にするのだ。

サム役のアンソニー・マッキーと、バッキー役のセバスチャン・スタンは、『シビル・ウォー』ではドタバタのコメディ演技を見せたが、今回は映画の作風にも沿った穏やかな演技を見せている。今は別々の場所で活動しているサムとバッキーだが、危機に駆けつけるあたりはさすがバディの関係性だ。

ちなみにセバスチャンは、過去に「僕にとってずっと静かな一年でした。だって、アンソニー・マッキーがいないから」と述べ、『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』への出演を否定していた。「アンソニー・マッキーには毎日のように会いたい、認めたくないけどさ」。ゴールデングローブ賞でスタンが授賞した際も、2人は大の仲良しぶりを見せつけている。

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もっとも、気になるのはバッキーの選挙活動である。次回作『サンダーボルツ*』で本格的な再登場を果たすバッキーは、同作の予告編では“ヴァル”ことヴァレンティーナ・アレグラ・デ・フォンテーヌとともに公聴会に参加している。胸元には議員バッジのようなものが付いているが、選挙活動は無事に成功したということだろうか。

かつてアベンジャーズとともに戦ったバッキーは、ヴァルの「アベンジャーズは来ない」という言葉をどう受け止めているのか。なぜバッキーは政界進出を決意したのか、なぜ“悪党たち”のチームを率いる立場となるのか……。すべての謎は、おそらく『サンダーボルツ*』で明らかになることだろう。なんらかの理由でヴァルと利害関係が一致したのかもしれないし、別の目的があるのかもしれない。

ちなみに、バッキーが政界に進出するという展開はコミックの歴史にもいまだないもの。「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」を経て、MCU版バッキー・バーンズはまた新しい物語に踏み出している。

映画『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』は公開中。『サンダーボルツ*』は2025年5月2日に日米同時公開。

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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