「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」イザイア役は「タスキギー実験」がベース ─ 『キャプテン・アメリカ:BNW』で再登場、「このキャラクター自体が実験だ」

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)最新作『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』は、2代目キャプテン・アメリカとなったサム・ウィルソンの本格デビュー戦。ドラマシリーズ「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」(2021)からは、超人血清実験のキーパーソンとなったイザイア・ブラッドリーが再び登場する。
本作でイザイアは、アメリカ大統領サディアス・ロス(ハリソン・フォード)を銃撃した容疑者として逮捕される。大統領を襲撃したにもかかわらず、イザイアは「俺はやってない」と容疑を否定するのだ。「気をつけろ、キャップ、何かがおかしい」──。現時点で物語上の役目は明かされておらず、出番の量も不明だが、おそらくイザイアは「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」に続いてキーパーソンとなるのだろう。
米Bleeding Coolのインタビューにて、演じるカール・ランブリーはイザイア役の再演について語った。オーディションを受け、イザイア役での出演が決まった時点で、ランブリーは自身が『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』にも登場することを知らなかったという。
「(イザイア・)ブラッドリーという役柄は、タスキギー実験の出来事をゆるやかにベースにしています。ある意味、このキャラクター自体が実験なんですね。これをやり遂げた人たちはじつに見事で、私自身が説得力を感じるものと、その歴史をうまく織り合わせてくださった。役柄の正体を知るよりも先に、私に訴えてくるものがありました。」
“タスキギー実験”とは、1932年からの40年にわたりアラバマ州タスキーギで実施された人体実験のこと。アメリカ公衆衛生局が600人の黒人男性を対象に、梅毒患者を治療せず放置し、その影響を検証したのだ。対象となった患者たちは、自分が被験者であることを知らされず、事前に同意することもなかった。この歴史にインスパイアされたのが、イザイアの「破傷風の予防接種と偽って超人血清の実験に参加させられた」というエピソードなのだ。

ランブリーは過去の出演作と同じように役柄をリサーチし、クリエイターやマーベルという企業についても少しだけ調べ、演技の準備に取り組んだという。「イザイア・ブラッドリーは、私自身が知るような人たちの代表。必ずしも軍人ではなく、ヒーローでもないけれど、人生への取り組み方が英雄的です。精神や決意、生存を称えるような側面がたくさんあると思いました」。
コミックを読まずに育ったがゆえ、ランブリーは「コミックの影響力を知らなかったし、ファンがこれほど熱狂的なことにも驚きました」という。『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』以後の登場予定はわかっておらず、ランブリー自身も「私はマーベル・ユニバース全体に精通しているわけではありません」と話した。「それでも大きな誇りを持っています。新しい場所でやるべきことがたくさんあり、とても楽しんでいますから」。
映画『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』は2025年2月14日(金)全国劇場公開。
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Source: Bleeding Cool