チャーリー・コックス、ベン・アフレック版『デアデビル』の「失敗」に持論 ─ マーベルキャラクターはテレビ向けと主張

ドラマ「Marvel デアデビル」(2015-2018)で主演を務めたチャーリー・コックスは、映像界におけるマーベルキャラクターの居場所として映画よりもテレビの方がふさわしいと考えているようだ。2003年公開、ベン・アフレックが主演を務めた映画『デアデビル』の“失敗”を一例に挙げ、当事者の立場から持論を展開している。
マーベルといえば2008年、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の映画群が展開スタートとなり、2021年のMCUフェイズ4からはテレビシリーズも製作されるようになった。一方、コックスが主演を務めた「Marvel デアデビル」をはじめとするNetflix製作のテレビシリーズも人気を博し、マーベルは映画・テレビの両方において成功している印象だ。
しかし米Comicbookでコックスは「こうした(マーベルの)全キャラクターが、テレビフォーマットに完璧なほどふさわしい」と持論を展開。そう主張する根拠として、コックスはマーベル作品の原作がコミックであることを挙げている。
「なぜかと言えば、オリジナルのフォーマットがエピソード式なのですから。ディープなファンはコミックを通して、エピソード式のフォーマットで(作品を)消費する術を学んだはずです。ドラマ(「デアデビル」)のシーズン1について僕が常に言ってきたのは、もし映画として製作していたら、開始20分でスーツを着せなければいけなっただろうし、伝えるべき物語もてんこ盛りだったということです。」
要点は、テレビドラマのようなエピソード式であればキャラクターに対して深く丁寧なアプローチが出来るということだろう。これが上手くいかなかった例として、コックスは興収、批評の両方において失敗したと言われる映画『デアデビル』を挙げ、こう続けている。「これは前に作られた映画の失敗の一つだと思うのですが、全ての物語を一気に伝えようとしていましたよね。フォギーもエレクトラも、キングピン、ブルズアイもいて、彼ら全員を2時間で登場させたのですから」。
映画・テレビ両方の「デアデビル」を鑑賞した方であれば、コックスの言わんとしていることは理解できるはずだが、かたや映画版の方が好きだという方にしてみればそれは好みの問題だと思うかもしれない。もっとも、重要ないち意見であることも間違いなく、それこそMCUを展開するマーベル・スタジオにとって「テレビ向けか、映画向けか」という視点は、今後の方針を策定していく上で大きな判断材料になるだろう。
ちなみに、コックスは2018年にも映画版『デアデビル』について言及しており、作品のトーンの観点から「上手く出来ていたように思えない」と語っている。その一方で、デアデビルを演じたベン・アフレックについては「彼の演じたマット・マードックは本当に好きで、かなり参考にさせていただきました」と称賛を送っていた。
Source: Comicbook