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デヴィッド・クローネンバーグ新作は「5分で退席する人が現れる」と監督 ─『Crimes of the Future』、『クラッシュ』とは違う衝撃?

https://youtu.be/v_bbLcJAHEo

『ザ・フライ』(1986)『クラッシュ』(1996)などで知られる監督、デヴィッド・クローネンバーグ。『マップ・トゥ・ザ・スターズ』(2014)以来となる監督最新作『Crimes of the Future(原題)』が、カンヌ国際映画祭(2022年5月17日〜28日)にて初お披露目される。あまりの強烈な映像に劇場を後にする観客が現れるだろうと、監督は予想している。

本作は、人類が人工的な環境に適応することを学んでいる近未来を舞台にした物語。パフォーマンス・アーティストのソウル・テンサーは、加速進化症候群を受け入れ、自分の体に本来は存在し得ない臓器・器官を作り出すことに成功。その奇妙な臓器を取り除くパフォーマンスをやりとげ、サブカルチャーや政府からの注目を浴びていく。しかし、その注目が高まるにつれてソウルは、さらに過激で観客を驚愕させるようなパフォーマンスをしなければならなくなる。

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すでに米国公開されている特報映像予告編では、不気味すぎる人体実験を受ける者たちの強烈な姿が次々と映し出されていた。奇天烈かつ戦慄的な映像表現や物語、変態的な作風として知られる鬼才クローネンバーグだが、本作でもそれは健在のようだ。

Deadlineのインタビューにてクローネンバーグは、8年ぶりとなる最新作について、「すごく強烈なシーンがあります」としながら、「映画が始まって5分以内には退席者が現れると思います」と大胆にも予告している。「私は確信しています」と断言までしているクローネンバーグだが、これは監督本人のみが予想していることではないようだ。

「映画をすでに鑑賞した一部の方々からは、“最後の20分間は観客にとってとても大変なものになるでしょう。退席者が相次ぐかもしれません”と言っていました。パニック発作を起こしそうになったという方までいましたから。[中略]カンヌ国際映画祭では退席者が出るかもしれませんが、それは特別なことなんですよ。」

クローネンバーグによる『クラッシュ』は、自動車事故により性的興奮を覚える人々の究極の偏愛を描いた作品。カンヌ国際映画祭にて審査員特別賞を受賞したが、同作もまたその衝撃な内容と演出により賛否両論が巻き起こった。もっともクローネンバーグいわく、『Crimes of the Future』と『クラッシュ』では反応が異なるだろうという。「『クラッシュ』の時のように、観客が激怒するかどうか、私はなんとなくそうは思いません。帰りたいと思うくらいには怒るかもしれませんが、それは怒りとは違います。とはいえ、実際のところどうなるのかは、私にもわかりませんね」。

本作の主演を務めるのは、『ヒストリー・オブ・バイオレンス』(2005)や『イースタン・プロミス』、『危険なメソッド』(2011)につづくクローネンバーグとのコラボレーションとなるヴィゴ・モーテンセン。そのパートナーのカプリスをレア・セドゥが担当。そして国立臓器登録局の調査員ティムリンを、クリステン・スチュワートが演じる。

ちなみにクローネンバーグは、『クライム・オブ・ザ・フューチャー/未来犯罪の確立』(1970)といった同題名作を手掛けているが、本作はその続編でもセルフリメイクでもないという。もっとも、“未来の犯罪”という題材的共通点はあるとのことだ。

映画『Crimes of the Future(原題)』は、カンヌ国際映画祭(2022年5月17日〜28日開催)の初上映後、6月より米国公開予定。

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Source:Deadline

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Minami

THE RIVER編集部。「思わず誰かに話して足を運びたくなるような」「映像を見ているかのように読者が想像できるような」を基準に記事を執筆しています。映画のことばかり考えている“映画人間”です。どうぞ、宜しくお願い致します。

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