『デッドプール&ウルヴァリン』歴史的ヒットの予測、R指定の歴代記録を更新へ ─ 『インサイド・ヘッド2』抜いて2024年のNo.1にも

映画『デッドプール&ウルヴァリン』が、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)初のR指定作品(日本ではR15+指定)にもかかわらず、興行収入の新記録と続々と打ち立てることになりそうだ。
米Deadline、The Hollywood Reporterなどの報道によると、本作は2024年7月26日の米国公開後3日間で、オープニング興行収入1億6,000万~7,500万ドルを記録する見込み。少なく見積もっても、『デッドプール』(2016)の1億3,243万ドルを超えてR指定映画の初動記録を更新するほか、『インサイド・ヘッド2』の1億5,420万ドルを抜いて2024年公開作品の初動No.1となる。
一部では、米国初動記録が1億9,000万~2億ドルに到達することもありうると予測されているが、どこまでの現実性があるかはわからない。専門家の間では、「R指定作品である以上、2億ドルの突破は不可能ではないか」とも指摘されているのだ。
また、『デッドプール&ウルヴァリン』は米国公開に先駆け、7月24日から日本・フランス・ドイツ・イタリア・韓国で劇場公開を開始。翌25日にはイギリスやブラジル、スペインなどで、また26日には巨大市場である中国でも上映が開始される。海外市場では1億8,000万~9,000万ドルを記録する見込みで、全世界のオープニング興行収入は3億5,000万~9,000万ドルとの予測だ。
中国において、『デッドプール』シリーズ作品が世界と同時公開されるのは今回が初めて。ライアン・レイノルズとヒュー・ジャックマン、ショーン・レヴィ監督は先日プロモーションのため上海を訪れたが、コロナ禍以降、純粋なハリウッド映画で出演者が中国を訪問したのも初めてだった(ちなみにコロナ禍のあと、ハリウッド映画のプロモーションを最初に中国で実施したのは『オッペンハイマー』(2023)のクリストファー・ノーラン監督)。
ひとつのポイントは、この歴史的なオープニングを経て、本作がどこまで興収記録を伸ばすことができるかだ。累計世界興収は、『デッドプール』が7億8,283万ドル、『デッドプール2』が7億8,589万ドル。『2』はR指定作品として当時の歴代記録を更新したが、翌年には『ジョーカー』(2019)の10億7,895万ドルに敗れた。『デッドプール&ウルヴァリン』はこの記録を抜き返せるのか、また奇しくも今年公開される『ジョーカー』の続編映画『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』との対決はどちらに軍配が上がるのか……。
ディズニーは本作のために製作費2億ドル、広報・宣伝費に1億ドルを投じているとのこと。もっとも、コスト回収の面で大きな問題はないだろう。
映画『デッドプール&ウルヴァリン』は劇場公開中。
▼ 『デッドプール&ウルヴァリン』の記事
Source: Deadline, The Hollywood Reporter