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「マーベル映画がコメディ映画をダメにした」コメディ俳優が持論語る ─ 「『ハングオーバー!』『スーパーバッド』が最後だった」

Photo by Anthony Quintano https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Adam_DeVine_Macy%27s_Thanksgiving_Parade_2022_%28cropped%29.jpg

マーベル映画の特徴は、どんなシリアスな作品であっても必ずコメディが入ることだ。現実離れしたスーパーヒーローたちも、映画の中では生活感にあふれたジョークを漏らしたりする。これによって観客は、荒唐無稽なヒーローたちを身近な存在として感じることができる。

大予算をつけたマーベル映画たちがコメディ映画としての役割を部分的に担うようになったことで、小規模なコメディ映画は肩身が狭い思いをしている……。そう語るのは、コメディアン出身の俳優アダム・ディヴァインだ。これまで『ピッチ・パーフェクト』シリーズや『マイ・インターン』(2015)『ロマンティックじゃない?』(2019)など、ユーモアあふれる数々の作品に出演している。

ディヴァインは米Podcast番組に出演すると、昨今では純粋なコメディ映画を作ることが難しくなってきているとの実感を話した。自身の出演直近作『ギリ義理ファミリー』(2023)も、アクション要素を重視したアクションコメディとなったことを振り返る。「良いコメディ番組(ドラマ)は今もある。でも映画のコメディは厳しい」と続けるディヴァインは、「持論だけど、マーベルのせいだと思う。スーパーヒーロー映画がコメディを破壊してしまったように思います」と展開する。

「というのも、映画館に行くと、製作費2億ドルの映画に期待してしまうからです。コメディ映画はそうじゃない。だから、”同じ鑑賞料金で2億ドルの映画が観られるのに、どうしてわざわざ小規模なコメディを映画館で観なくちゃいけないんだ”ということになる。それでも彼らの映画は面白い。“アライグマが喋ってる!面白い!”という感じで。でも、それは本当のコメディではない。」

続けてディヴァインは「どの映画スタジオでも、これまでは何本もコメディ映画を上映していました。毎年45本のコメディ映画があったから、ほぼ毎週、映画館では新作コメディがかかっていた。それが去年はたったの6〜7本。クレイジーなことですよ」として、コメディ作品が減少していることを危惧。さらにトークの後半では、『ハングオーバー!』シリーズや『スーパーバッド 童貞ウォーズ』(2007)がコメディ映画の「最後のあがき」だったのではないかとも振り返る。いずれも2000〜2010年代前半に話題を呼んだ作品だ。ディヴァインは、「コメディ映画が好きなら、どうか鑑賞して、サポートして欲しい。友達にも勧めて欲しい。そうすればもっとチャンスが生まれるから」と呼びかけた。

Source:Theo Von Clips

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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