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『ジョーカー』単独映画にディカプリオ?米メディア「ほぼ有り得ない」 ─ ジャレット・レトが遺憾の意

DCコミックス

ワーナー・ブラザーズが現在計画中の映画『ザ・ジョーカー(仮題)』主演に、レオナルド・ディカプリオが候補に浮上したとの情報が報じられ、各メディアによる様々な推察が交錯している。

第一報となったThe Hollywood Reporterの記事によると、ワーナー・ブラザーズの狙いは本作を『ダークナイト』に継ぐアカデミー候補作品として世に送り出すこと。プロデューサー候補として既報のマーティン・スコセッシとレオナルド・ディカプリオ主演のコンビにより、狂気の犯罪王子ジョーカーの物語をシリアスに描きながら、『ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い 』(2009)などコメディ作品で手腕を発揮するトッド・フィリップスも製作に招き入れ、作品に多様性をもたすのが狙いだという。

ただし同記事からは、本件についてやや誇張された報道であるという印象も否めない。曰く、ディカプリオとは未だ交渉すら行われておらず、スコセッシとの交渉も完了していないという。ディカプリオの名を見出しで大々的に扱いながらも、このキャスティングはあくまでもワーナー・ブラザーズの希望する候補に過ぎぬようで、「ディカプリオの出演はほぼ有り得ないだろう」としている。少なくとも分かることは、ワーナー・ブラザーズが『ザ・ジョーカー』を本格派のフィルムメーカーの手に委ね、どこまでもシリアスな作品にしたいようであるとの意向のみだ。

USA TODAYでは、全米最大の映画チケット販売サイトFandango.comの編集長エリック・デイヴィス氏の「非現実的な絵空事だ」との見解を紹介する。同氏は『マッドマックス 怒りのデスロード』(2015)を例に挙げ、ワーナー・ブラザーズはこれまでも有名作品のクリエイティブにおいて危険な賭けを行ってきたとし、レオナルド・ディカプリオのようなスターがジョーカーを演じることは厳しいのではないかと指摘。ジャック・ニコルソンやヒース・レジャーといった過去の俳優を振り返りながら、「ジョーカー役ともなれば、キャスティングは一筋縄ではいかない」と語った。

『ザ・ジョーカー』では、狂気の犯罪王子の起源が描かれ、現在シリーズ作品が展開されるDCエクステンデッド・ユニバースとは世界観を分かつとされる。そのため、『スーサイド・スクワッド』(2016)でジャレット・レトが演じたジョーカーとの関連はなく、同時期に複数の別ジョーカーが映画化されるということになる。『スーサイド・スクワッド』続編に引き続き、ハーレイ・クインと再共演を果たすスピンオフ映画『ジョーカー&ハーレイ・クイン』への出演も報じられているジャレットは、観客の混乱を招きかねない状況を作りつつあるワーナー・ブラザーズに不快感を示しているという。

Source:http://www.hollywoodreporter.com/heat-vision/leonardo-dicaprio-joker-movie-warner-bros-wants-actor-role-1034392
https://www.usatoday.com/story/life/movies/2017/09/01/leonardo-dicaprio-joker-dont-hold-your-breath/625741001/

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。