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ディズニーのフォックス買収、業界人はどう見た?ライアン・レイノルズ、ジェームズ・ガン、『デッドプール』『キングスマン』原作者ほか

[Left] James Gunn Photo by Gage Skidmore ( https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/28557194032/ ) [Right] Ryan Reynolds Photo by Gage Skidmore ( https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/19569352488/ ) Remixed by THE RIVER

米ウォルト・ディズニー・カンパニーによる21世紀フォックス社の事業買収は、全世界に大きな衝撃を与えている。2017年11月に第一報が伝えられてはいたものの、まさか現実の出来事になろうとは、最初の時点でどれだけの人が想像していただろうか……。

この動きに敏感に反応していたのが、映画『デッドプール』(2016)で主演・製作を兼任したライアン・レイノルズだ。“過激なヒーロー映画”路線を開拓した人物として、ディズニー傘下に収まるかもしれないという複雑な思いがあったのだろうか。
2017年12月14日の公式発表に次いで、映画・コミック業界の重要人物たちが、次々に買収報道へのコメントを発表している。

ディズニー/フォックス、両陣営のクリエイターが反応

ディズニーによるフォックス買収交渉の第一報、そして交渉再開の報道の際に彼らしい……いや、“俺ちゃん”ことデッドプールらしいユーモアを示してみせたのがライアン・レイノルズだ。このたびの正式発表に対しては、シンデレラ城を背景に連行されるデッドプールの画像を添付してコメントしている。

「どうやら、マッターホーン(・ボブスレー ※編注:ディズニーランドのアトラクション)を吹っ飛ばすことはできないらしい。」

この“20世紀フォックス側”であるライアンのツイートに反応したのが、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズ(2014, 2017)を手がけた“ディズニー側”の映画監督ジェームズ・ガンだ。

「この写真を投稿するために用意してたところが大好き。こいつ、準備してたぞ。」

もちろん、大のマーベル・ファンで知られているジェームズ監督も、このたびの公式発表ではTwitterにて感想を記している。ライアンと違うのは、とにかく彼が喜んでいるらしいところだ。

「ディズニーによる21世紀フォックスの事業買収にはいろんな面があるけれど、僕は個人的に、ある理由からとてもうれしいです。おかえりなさい、古い友人たち。」

ちなみにジェームズ監督は、筋金入りのファンらしい投稿でさっそく映画ファンを煙に巻いてもいる。「僕のオフィスの隣に近づいてるのを見たよ」というコメントとともに添付されているのは、コミック「X-MEN」に登場する正体不明の生物ドゥープの画像だ。

キングスマン』『デッドプール』原作者の反応

一方、映画業界に完全に身を置いていないからだろうか、コミック関係者の反応はやけに冷静なものだったりもする。

20世紀フォックスが製作した映画『キングスマン』(2014)の原作者マーク・ミラーは、「ディズニーにとっては有益。フォックスにとっては、尋常じゃない官僚政治が創作に入り込んできて有害」とツイート。さらに「プロジェクトに対して努力するスタジオが減るのは才能にとっても有害。この件の良い部分が見つからない。『デッドプール』みたいな見事なギャンブルはディズニーにはありえない」と断じたのだ。

Writer

稲垣 貴俊
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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