ディズニーの20世紀フォックス買収、2019年夏までに完了へ ― フォックス会長が明かす

米ウォルト・ディズニー・カンパニーによる21世紀フォックス社の事業買収は、2019年夏までに完了することになりそうだ。21世紀フォックス社会長のピーター・ライス氏が、FOXネットワーク・グループの従業員に対して明かした。米Deadline誌が伝えている。
ハリウッドを揺るがす業界再編といっていい、ディズニーによる21世紀フォックス社の事業買収は、2017年12月14日に正式発表されている。買収の対象となったのは、フォックス社の映画事業を担う20世紀フォックス、テレビ事業を担うFOXネットワークス・グループなど。
この買収が実現すれば、ディズニー傘下のマーベル・スタジオが有していなかった「X-MEN」「ファンタスティック・フォー」の映像化権や、20世紀フォックスが保持していた『スター・ウォーズ』オリジナル&プリクエル3部作の諸権利は、すべてディズニーの手中へ収まることになる。詳細はこちらの記事をお確かめいただきたい。
ディズニーによる事業買収の完了までにどれくらいの時間がかかるのか、これまで様々な推測がなされてきた。しかし、このたびライス会長が明かしたところによれば、現実に買収が完了するのは2019年の春・夏ごろ、遅くとも夏の終わりまでとなる可能性が高いという。2017年12月、ディズニーは買収の成立までに12~18ヶ月かかると告知していた。その予測は現在も有効、まさしくその通りのスケジュールで今後も状況は動いていくことになりそうだ。
またディズニーはフォックス社のテレビ事業について、20世紀フォックステレビジョン、FXプロダクション、FOX21テレビジョン・スタジオのほか、FXネットワークス、ナショナル・ジオグラフィック、ローカル向けのFOXスポーツネットを買収する予定。フォックス放送やFOXニュース、フォックス・ビジネスなどは新会社として再出発すると伝えられている。
ライス会長は、これらディズニーに買収されなかったテレビ事業を継続する新会社の名称を「フォックス(Fox)」とする可能性が高いと述べた。正式な告知は今後12ヶ月間のうちに行われるとのことだ。
ちなみに事業買収の成立後、フォックスのオフィスはロサンゼルス西部に残り、その後7年間はディズニーがフォックス社内にオフィスを開く形になるという。大きな地殻変動を控えて、両社は少しずつその準備を進めているわけだ。このことが映画・テレビの各作品や観客・視聴者にどんな影響を与えるのか、今はまだ想像することすら難しい。
Source: Deadline