『ドクター・ストレンジ』興行収入が6億ドル突破!『アイアンマン』超えて「MCUで最もヒットした1作目」に

映画『ドクター・ストレンジ』がマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)に新たな記録を打ち立てた。2016年11月27日付で全世界での興行収入が約6億1,600万ドルに到達し、2008年の『アイアンマン』を超えて、MCU史上「最もヒットした1作目」となったのである。

現時点で『ドクター・ストレンジ』の興行収入は、アメリカ国内で約2億500万ドル、そのほか世界各国で約4億1,100万ドルとなっている。合計で約6億1,600万ドルという数字は、MCUの“シリーズ第1作”としては群を抜く成績だ。これまでトップだった『アイアンマン』は約5億8,500万ドル、つづく『アントマン』は約5億2,000万ドル。その後には『マイティ・ソー』の約4億4,900万ドル、『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』の約3億7,100万ドル、『インクレディブル・ハルク』の約2億6,300万ドルが続いている。

もちろんこの成績の背景には、長きに渡って作り上げられた「マーベル・シネマティック・ユニバース」というブランドの力もあれば、今をときめくベネディクト・カンバーバッチというスター俳優の存在もあるだろう。その点を鑑みれば、正真正銘“MCUの第1作”でありながら、それから8年間トップの位置にありつづけた『アイアンマン』のバケモノめいた成績には改めて驚かされる。

スコット・デリクソン監督の大躍進

もう一点特筆すべきは、『ドクター・ストレンジ』の大ヒットが、監督を務めたスコット・デリクソンの躍進を示してもいることだ。もともとデリクソン監督は、『ルール2』(2000年)の脚本や『ヘルレイザー ゲート・オブ・インフェルノ』(2000年)の監督・脚本など、低予算のホラー映画から出発した人物である。オカルト映画と思いきや骨太の法廷劇だった『エミリー・ローズ』(2005年)、キアヌ・リーヴス主演で1951年の映画をリメイクした『地球が静止する日』(2008年)は日本でも大々的に公開されたが、彼の仕事としてはそちらの方がイレギュラーなのだ。

スコット・デリクソン監督(右) http://collider.com/doctor-strange-director-scott-derrickson-interview/

スコット・デリクソン監督(右)
http://collider.com/doctor-strange-director-scott-derrickson-interview/

デリクソン監督が高予算の映画を手がけるのは、『地球が静止する日』以来約8年ぶりだった。しかも『ドクター・ストレンジ』の製作費は『地球が静止する日』の2倍にあたる約1億6,500万ドルである。『ドクター・ストレンジ』の興行的成功、またファンからの高評価は、デリクソン監督のキャリアに大きな影響を与えるに違いない。

『アクアマン』ジェームズ・ワン監督から称賛の声

DCエクステンデッド・ユニバースで『アクアマン』(2018年公開)を監督するジェームズ・ワンは、かつて『ソウ』シリーズや『インシディアス』など、低予算のホラー映画を数多く手がけたクリエイターである。いわば、デリクソン監督と非常によく似た境遇にある人物なのだ。ワンは自身のTwitterでデリクソン監督を称賛している。

「スコット・デリクソンのすばらしい功績に“おめでとう!”。低予算のホラーからスタジオ製作の高予算映画へ、そんな彼のキャリアを僕は尊敬し、見習ってきたんだ」

https://twitter.com/scottderrickson/status/802985576676741120

すでに世界中で大ヒットを収めたことで、『ドクター・ストレンジ』の続編は確実に製作されることだろう。もっとも今後のラインナップを見るかぎり、単独での第2作は長らくお預けになりそうだが……。

とはいえ日本では『ドクター・ストレンジ』自体がお預けを食らっている状況だ。この世界的ヒットに、あとから参戦する日本はどれだけ貢献できるのだろうか?

映画『ドクター・ストレンジ』は2017年1月27日公開。ようやく残り2ヶ月である。

sources: http://deadline.com/2016/11/doctor-strange-crosses-600-million-global-box-office-1201860255/
http://www.boxofficemojo.com/movies/?id=marvel716.htm
Eyecatch Image: http://www.cinematographe.it/95203/news/benedict-cumberbatch-doctor-strange-supereroe.html

About the author

稲垣 貴俊(Takatoshi Inagaki)。THE RIVER編集部。わかりやすいことはそのままに、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすくしてお伝えできればと思っております。

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