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今までに見たことのない“別世界”の物語を体感しよう!映画『オルタネイト・リアリティ』

オルタネイト・リアリティ

もしこの世界に、自分と同じ顔をした人間が存在しているとしたら? 現実だと思っているこの世界が、自分の幻想の世界だとしたら? もし同じ空間に、別の人生を歩んでいるもう1人の自分がいるとしたら? “パラレルワールド”や“仮想現実”といった世界は、今までも数々の映画で取り扱われてきた。実際には体験することができないであろうが、どこか現実味を帯びた知的好奇心を駆り立てられるそのテーマに惹かれてしまう、という人も多いのではないだろうか。

そんな人に今回おすすめしたいのがこの作品、『オルタネイト・リアリティ』だ。


『オルタネイト・リアリティ』ストーリー

オルタネイト・リアリティ
(C) 2014 Green Apple Entertainment Inc. All Rights Reserved.

主人公の建築事務所に勤める男、ジョン。愛する妻と共に、平凡だが幸せな家庭を築いている。しかし彼は数時間後ドラッグ漬けのロックスターに。そのまた数時間後はなん殺し屋として、不穏な生活を送っているのだ。誰にその話をしても信じてもらえず、精神病院に通院させられているジョン。しかしそのロックスターも普通の生活を送るジョンの世界に実際に存在しているようで……。ったいどの生活が本物の彼なのか? どの世界が“現実”なのか? 不可解な“帽子の男”も出現し、自分の謎を解き明かそうと奮闘するジョンだが、その先にはさらなる混沌が彼を待ち受けていた 

新しい“別の世界”を描いた作品 

今までも同じ顔をした人物、同じ人物が別の人生を送っているという作品は多くあった。2011年公開、ジャレッド・レト主演の『ミスター・ノーバディ』では、主人公ニモの12通りに分岐した人生が描かれている。また1998年公開のグウィネス・パルトロウ主演の『スライディング・ドア』で描かれているのは、主人公の女性が“電車に乗れた場合”と“電車に乗れなかった場合”の2通りの人生だ。

この2つの作品では、観ている私たちが「同じ人物であるはずの彼らが別々の人生を歩んでいる」と知ることができるが、当の本人たちは同じ世界に自分がもう1人や2人、また自分の人生が分岐して存在していることなど知らない。別々にその人生を歩んでいるだけなのである。 

この『オルタネイト・リアリティ』では、同じ顔をした男の3つの世界が描かれている。普通の暮らしを送っている男、ドラッグ漬けの荒んだ生活を送っているロックスター、そして殺し屋。しかし『ミスター・ノーバディ』や『スライディング・ドア』と異なっているところは、主人公のジョンが“自分はもう2つの世界を生きている”と認識しているところだ。そしてそのことに疑念を抱き、自分の中で起こっている謎に葛藤しているところである。

ごく普通の幸せな生活を送りたいだけなのに、数時間後にはロックスターや殺し屋の生活を送っているなんて想像するだけで気が滅入ってしまう。なぜ彼はこのような事態に陥っているのだろう。私たちは最後までその謎をジョンと共に追っていく、ミステリー作品なのだ。 

オルタネイト・リアリティ
(C) 2014 Green Apple Entertainment Inc. All Rights Reserved.

「人生で何を選ぶか?」 

「人生で何を選ぶ?」これはかの青春痛快ストーリー『トレインスポッティング』のオープニングの有名な台詞である。確かにその通り、人生に選択はつきものだ。

どの学校に進むか。どの映画を手にとるか。あの娘に告白するか。違う場所に引っ越すか。朝ごはんをパンにするか、ご飯にするか。この時期に仕事を変えるべきか。どちらのネクタイを身に付けるか。小さなものから大きなものまで、私たちは何かを選択して生きている。何かを否定し、何かを肯定し、時には思い悩むことがあっても、選択した道を歩んでいるのだ。またどのような小さな選択であっても、その小さな選択の積み重ねが私たちの人生を形作っていくのである。 

また、生活している上でこのように思うこともあるだろう。「たまには他の人生を歩んでみたい」「全く別の世界に逃避してみたい」。何かどうしようもない出来事があった時、忘れたい嫌なことがあったとき、その現実を置き換えることができたらどれだけ気持ちが軽くなるだろうか。しかし映画の中ではそのようなことが簡単にできても、現実世界はそうそううまくはいかない。どんなことでも乗り越えていかなければ、現実をしっかりと見なければ、今生きている世界で前に進むことはできないものだ。そして前に進む時には、痛みや傷だって伴うものだ。

『オルタネイト・リアリティ』はSFスリラーではあるが、生活感を感じさせる街並みの風景や、ジョンと周りの人間との間に生まれていく溝の様子がくっきりと描かれているそういった絶妙な描写が、劇中で巻き起こる出来事をよりリアルに、そして主人公の感情をひしひしと私たちに感じさせてくれる作品だ。

オルタネイト・リアリティ
(C) 2014 Green Apple Entertainment Inc. All Rights Reserved.

“別の自分が存在している”世界は、SFのワクワクするような世界観や、幻想的なファンタジー作品の中でよく描かれるものだ。しかし、その中に人生に迷った時や立ち止まった時に思い出したい教訓やメッセージが強く訴えられているところが、私たちがこのような作品にいつでも惹きつけられてしまう理由だろう。 

派手なアクションや大規模な事件などは無いものの、二転三転するストーリーや華麗に伏線を回収していく終盤はまさに圧巻だ。考えれば考えるほど奇妙で興味深い、どこかに広がっているかもしれない“自分の別の世界”。2014年公開『オルタネイト・リアリティ』で、ジョンの数奇な人生をぜひ自分の目で確かめていただきたい! 

映画『オルタネイト・リアリティ』はオンライン上の映画館「デジタルスクリーン」にて上映中

【デジタルスクリーン】ウェブサイトはこちら

【オルタネイト・リアリティ】上映ページはこちら

※デジタルスクリーンは現在パソコンでのみ視聴可能です

(C) 2014 Green Apple Entertainment Inc. All Rights Reserved.

Writer

Moeka Kotaki
Moeka Kotaki

フリーライター(1995生まれ/マグル)

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