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『ドクター・ストレンジ/MoM』が1日60回以上上映? 米シネコン、独占に近い状態が話題に

ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス
(c) Marvel Studios 2022

マーベル・シネマティック・ユニバース最新作ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネスが、ひとつのシネコンで1日60回以上も上映されている……。そんな“ストレンジ”な独占状態について議論が起こっている。

「これは問題だろうか?」と、米Varietyは投げかけている。記事によれば、米ニューヨークにあるAMC Theaters in Times Squareでは2022年5月5日、公開初日の『マルチバース・オブ・マッドネス(MoM)』の上映が60回以上あった。現地批評家が投稿したスクリーンショットを見ると、5〜15分おきに上映されていることがわかる。まるで都会の電車の時刻表のようだ。

同じくマーベル映画である『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)や『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』(2021)も、米大手シネコンに対し「需要に応えるために、夜から早朝までオープンさせた」過去があると同記事。上映回数を重ねたことにより、これらの作品は記録的なヒットとなり、この度の『MoM』でも奏功。全米では初週末1億8,700万ドル超の興収を記録、これは2022年の最高額となった。

コロナ禍による経営苦もあった劇場だが(話題となっているAMCは破産の危機もあった)、劇場側がマーベル作品といった確実な作品に賭けるのは自然だという見方もある。2022年は、大型作品が期待ほどの収益を上げられない事例も続いていた。また、マーベル作品にはネタバレ要素やサプライズが多いため、観客は公開後速やかに劇場で鑑賞したがるという風習も言及されている。「こうした(観客の)興奮を満たすために、配給側はスクリーンの大部分を確保する。これは、映画が1億5,000万ドルを超えるようなオープニング記録を打ち立てるための、いわば飽和状態である」。

スクリーンがマーベル作品で占められることで、当然ながら他の作品には機会損失が生じる。ミシェル・ヨー主演、A24制作の『Everything Everywhere All at Once(原題)』は全米わずか10館の上映でスタートしながら、評判を集めて3週目以降は1,000舘以上に拡大上映。週末記録を順調に伸ばしていたが、『MoM』と競合した7週目に急激なペースダウンに見舞われた。「『ドクター・ストレンジ』が直接の原因だとはいえないが、同週末はマーベル映画が偏在していたことは事実だ」と、記事は示唆している。また、アナリストの見解として、『Everything Everywhere All at Once』のようなインディー作品が3~4週以上公開されるのは困難であり、同作が6週以上上映されていることは「例外的」との声が紹介されている。

コロナ禍を経た映画界にとって、大ヒットが約束された人気作品は、劇場に観客を呼び戻す救世主であるとの見方もあるだろう。一方で、小規模な作品はますます苦戦を強いられる点も事実だ。『アベンジャーズ』作品で監督を務めたジョー・ルッソは以前、「インデペンデント映画が劇場で復活することは、もうないのでは」との持論を述べ、デジタル配信化による棲み分けを提唱していたことがある。「劇場がどうなっていくかは分からないが、よりプレミアムなものになるのでは」。

『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』は日本でも公開中。5月4日にデビューすると、公開5日間で興行収入約12億1,338万円、動員788,537人を記録。MCU28本の作品の中でも歴代3位の成績となった。

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Source:Variety, LA Times

Writer

中谷 直登
中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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