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『ドクター・ストレンジ』続編、大規模な再撮影に突入 ─ 年末まで6週間、週6日のペースで実施

『ドクター・ストレンジ』(2016)の続編映画『ドクター・ストレンジ・イン・ザ・マルチバース・オブ・マッドネス(原題)』について、大規模な再撮影が行われていることがわかった。米The Hollywood Reporterが報じている。

本作はマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の映画作品としては『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』に続くものとなるが、2021年10月中旬、米国公開日が2022年3月25日から5月6日に延期されていた。マーベル・スタジオ側は、延期の理由を「コロナ禍による製作の遅延」と発表。しかしながら、製作現場には少なからぬ影響が出ていたようだ。

報道によると、ロサンゼルスにて実施されている再撮影は2021年末までの6週間、しかも週6日という頻度で実施されている模様。情報源の人物によれば、新たなシーンの追加撮影と、すでに撮影した場面の撮り直しの両方が行われているという。ドクター・ストレンジ役のベネディクト・カンバーバッチは再撮影への参加を認めていたが、そのほかに再撮影に関わっているキャストはわかっていない。

ハリウッドにおいては、大作映画の再撮影が行われる場合、本撮影時とは異なる人物が監督の役割を担うこともある。ただし本作の場合、現在もサム・ライミ監督が変わらず指揮を執り、脚本家のマイケル・ウォルドロンが新たな脚本を執筆しているとのこと。スタッフには『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』やドラマ「ムーンナイト」の再撮影・追加撮影を担った、マーベルの方法論を熟知する顔ぶれが入っているという。

あらかじめ再撮影をスケジュールに組み込んでおくMCU作品の場合、本来の公開予定日まで半年を切った時期に、これほどの再撮影を行うことは稀だ。週6日、6週間という規模の再撮影には、関係者の間でも「まったく別の映画を撮っているかのよう」という声も上がっている。ただし「別のMCU作品ではもっと大規模な撮り直しをしたこともある」とも言われており、内部でも事態の受け止め方には差があるようだ。

今回の報道では、再撮影によってストーリーの修正が行われているのではないかという懸念は否定されている。本作は2020年11月にイギリスで本撮影が始まったが、コロナ禍の影響で、2021年1月には撮影中断を余儀なくされていた。また現地での撮影は、出演者のスケジュールのために約2週間延期されてもいたという。現在の再撮影は、こうした製作面のハンデを取り戻すために行われている側面もあるとのこと。現在もキャスト&スタッフの集中力は高く、撮影現場は良い雰囲気が維持されているようだ。

映画『ドクター・ストレンジ・イン・ザ・マルチバース・オブ・マッドネス(原題)』は2022年5月6日に米国公開予定。

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Source: The Hollywood Reporter

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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