【ネタバレ解説】『デューン 砂の惑星 PART2』サプライズ登場のアニャ・テイラー=ジョイは3作目の超重要人物、再登場なるか

この記事には、『デューン 砂の惑星 PART2』のネタバレが含まれています。

『デューン 砂の惑星 PART2』アニャ・テイラー=ジョイが演じたのはポールの妹、アリア
『デューン 砂の惑星 PART2』では、アラキスの王座奪還を目指すポール・アトレイデス(ティモシー・シャラメ)がサンドワームことシャイ=フルードの体内から採取される「命の水」を飲んだことにより、未来を視る者“クイサッツ・ハデラッハ”として覚醒する。命の水を飲んだポールは気絶し、早速とあるビジョンを見る。
ポールが幻に連れていかれた先は、海に面した砂丘。アニャ演じる一人の女性が砂浜に佇んでいる。その女性は、ポールに向かって未来で訪れる苦難の道を予告するが、それでも「私はあなたのことを愛している」と伝えるのだった。
まるでこれからポールの身に起こる悲劇を知っているかのようなこの謎めいた女性は、ポールの妹アリア・アトレイデスだ。アリアは胎児としてレディ・ジェシカ(レベッカ・ファーガソン)のお腹にとどまっていたが、命の水に触れたことでコミュニケーションを取れるまでの意識を持つようになっていた。
このアリア、小説『デューン 砂の惑星』の続編にあたる『デューン 砂漠の救世主』で大きな役割を担うことになる。現在ヴィルヌーヴ監督は『砂漠の救世主』を原作とするシリーズ3作目を自ら進めており、すでに脚本も存在しているという。アニャの登場シーンは、『砂漠の救世主』への伏線として機能しているのだ。
『砂漠の救世主』は、ポールがアラキスの帝座に就いてから12年後の物語。ポールの父レト公爵の死から8ヶ月後に生まれたとされているアリアは、子どもながらにして大人並みの知性を持ち、統治者として苦悩するポールにとって精神的な支柱となる。そして、『PART2』劇中でアニャ演じるアリアが伝えた苦難も『砂漠の救世主』で描かれることになる。
ヴィルヌーヴ監督によれば、アニャの登場シーンはアフリカで極秘に撮影されたそうだ。出演を伏せておいたことについては、「ハリウッドはゴシップの多い街なので、実験としてどれだけ隠せるか試してみたかった」と説明しながらも、「ファンの方々のために取っておいたギフトのようなものです」と話している。
ちなみに原作小説におけるアリアは、ハルコンネン家によるクーデター後、ポールとレディ・ジェシカがフレメンと行動を共にする中で生まれる設定。1984年公開のデヴィッド・リンチ版『デューン/砂の惑星』にも姿を見せていた。ヴィルヌーヴはアリアをめぐる設定の脚色について、意図をこう説明している。
「時間を凝縮し、ポールにより大きな重荷を与え、ジェシカとの興味深いダイナミックを生み出し、ベネ・ゲセリットは遺伝子や身体をコントロールすることができるという考え方を強調するためです。それにあの非現実的な(ジェシカとアリアの)会話は、私自身映画で観たことがありませんでしたからね。」
上述の通り『砂漠の救世主』映像化に向けた動きはすでに進行中で、実現は『PART2』の結果次第ということになりそうだ。『PART2』は現時点で、2024年No.1の大ヒットを記録しており、これからも興行収入を伸ばしていく見込みだ。
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Source:THR,Digital Spy