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『アベンジャーズ/エンドゲーム』世界興収歴代第2位に、わずか11日間で20億ドル突破 ─ 残すライバルは『アバター』のみ

アベンジャーズ/エンドゲーム
ⒸMarvel Studios 2019

映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』が、2019年5月4日(土曜日、米国時間)に世界興行収入ランキングの歴代第2位となった。2019年4月24日(水曜日)の世界最速公開から、わずか11日間での快挙である。

世界興収20億ドル突破、歴代第2位

Box Office Mojoによると、『アベンジャーズ/エンドゲーム』は米国興収6億1,969万8,638ドル、海外興収15億6,900万ドルを達成。累計興収は21億8,869万8,638ドルで、直前の予測通り、公開後2度目の週末で20億ドルの超大台を突破した。これは先述の通り、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)の20億4,835万ドル、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(2015)の20億6,822万ドル、そして『タイタニック』(1997)の21億8,746万ドルを抜いて歴代2位の成績である。

世界興収で『アベンジャーズ/エンドゲーム』の唯一のライバルとなっているのは、『アバター』(2009)の27億8,796万ドル。とはいえ、本作が11日間で突破した20億ドルの壁を、かつて『アバター』は47日間かけて超えている。もはや『アバター』超えすら時間の問題となりつつある今、すでに焦点は“どこまで行けるか”ということにあるだろう。いずれにせよ、映画史が変わる瞬間が刻一刻と近づいていることは間違いない。

アベンジャーズ/エンドゲーム
©Walt Disney Studios / Supplied by LMK / 写真:ゼータ イメージ

本作の海外興収で圧倒的な成績を示しているのは、中国の5億7,500万ドル。米国に肩を並べるほどの数字を示して、史上空前のヒットを強力に後押ししている。『アベンジャーズ/エンドゲーム』は中国で大規模なプロモーションが実施され、公開直前には主要キャストも現地を来訪。米国に次いで世界を牽引する映画市場とあって、今後も中国での広報戦略にはさらなる力が入ることだろう。

中国に次いで優れた成績となっているのは、イギリスの8,990万ドル、韓国の8,210万ドル、メキシコの6,160万ドル、ブラジルの5,630万ドル、インドの5,180万ドル。5月5日(米国時間)午前時点で5,000万ドルを下回っているのは、ドイツ、オーストラリア、フランス、日本、インドネシア、イタリア、フィリピン、スペイン、香港、台湾、タイ(成績順)。日本も3,440万ドルという好成績を記録しているが、米Deadlineによれば、「『エンドゲーム』は日本を除く世界の全市場でNo.1を獲得」という状況だという。詳細は国内での正式な発表を待ちたい。

なお、本作は米国公開後10日間(プレビュー上映含む)で国内興収6億ドルを突破しており、再び史上最短記録を更新(記録保持作品は『フォースの覚醒』の12日間)。前作『インフィニティ・ウォー』が26日間、『ブラックパンサー』(2018)が31日間かかったことを考えれば、10日という記録がいかに桁外れかが理解できるだろう。米国興収の歴代第1位は『フォースの覚醒』の9億3,666万2,225ドルだが、こちらの歴代記録も更新できるか。国内2度目の週末成績は『フォースの覚醒』に敗れて歴代2位となったが、今後の展開はまだ予測できない。

映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』は2019年4月26日(金)より全国公開中

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『アベンジャーズ/エンドゲーム』公式サイト:https://marvel.disney.co.jp/movie/avengers-endgame.html

Source: Deadline(1, 2), Variety(1, 2), Box Office Mojo

Writer

アバター画像
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。