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『アベンジャーズ/エンドゲーム』出演者、プレミアで感動のスピーチ ─ 11年ぶんの感謝を述べる、一夜かぎりのエンドクレジット演出

アベンジャーズ/エンドゲーム
ⒸMarvel Studios 2019

2019年4月22日(米国時間)、マーベル・シネマティック・ユニバースの“究極の集大成”『アベンジャーズ/エンドゲーム』のワールド・プレミアがロサンゼルスにて開催された。世界中が待ち焦がれる超大作のお披露目で主役を務めたのは、『アベンジャーズ』(2012)でメインキャストを務めた6人のヒーローたちだ。

実は『アベンジャーズ/エンドゲーム』のプレミア上映には、とある仕掛けが用意されていた。本編が終わり、エンドクレジットが始まると上映が終了し、出演者たちがステージに登場。6人の出演者とアンソニー&ジョー・ルッソ監督によるスピーチが行われたのだ。

『アベンジャーズ/エンドゲーム』出演者スピーチ

Entertainment WeeklyVarietyは、この歴史に残るスピーチの様子を文章として伝えてくれた。はじめにスピーチを述べたのは、『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』(2014)から『エンドゲーム』までの4作品を手がけたアンソニー&ジョー・ルッソ監督だったという。

ジョー・ルッソ:「これらの作品は本当に大きな力を必要としました。それは、舞台上にいる私たちだけではないのです。この場所にいる大勢の人々に、私たちは感謝を申し上げなくてはいけません。この作品を含めて4本の映画を作るなかで、7年間にわたって協力してくださったみなさんに。」

アンソニー・ルッソ:「この映画に力を貸してくださった人々の数は、ほとんど数えられない、理解できないほどです。すべてはスタン・リーとジャック・カービー、ジム・スターリン(サノスの生みの親)まで遡ります。それから僕たちを愛し、支えてくれた家族のおかげです。」

ステージ上には『アベンジャーズ/エンドゲーム』のみならず、これまで数々のマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)作品に出演してきたキャストとスタッフが顔を揃えた。監督に促され、“オリジナル”のアベンジャーズを演じてきた俳優たちがマイクを手に取っている。

アベンジャーズ
© Walt Disney Studios Motion Pictures 写真:ゼータ イメージ

初めにマイクを渡された、ブルース・バナー/ハルク役のマーク・ラファロは、「えっと、ほんとに素晴らしかった。とっても感動しています」と口火を切った。「みなさんと一緒に、この仕事ができたことを本当に光栄に思います。これは一生忘れられない、生涯の経験です。今夜観せてもらった作品も本当に見事でした。アベンジャーズの兄弟、姉妹のみなさんのことが、僕は本当に大好きです」。それから、こう付け加えて会場を笑わせたという。「いっしょに次の映画を作るのが待ちきれない」

つづいて、スティーブ・ロジャース/キャプテン・アメリカとして多くの作品に出演してきたクリス・エヴァンスは、「(MCUに)人生の長い時間を費やしてきました」と一言。「このことは、僕が言葉にできるよりもずっと大きな意味を持っているんです。今夜は僕の家族や友人たちが大勢来てくれました。だけど、この舞台上にも僕の家族や友人がたくさんいる。仕事だとか、ただの職業だとかっていうのを超えた、本物の繋がりになっているんです」。そして、初めて観たばかりの『エンドゲーム』については、一息ついてから「みなさんはどうだったか分かりませんが、僕は6回くらい泣いちゃいました」と告白した。

エヴァンスからマイクを受け取ったのは、トニー・スターク/アイアンマン役のロバート・ダウニー・Jr.だ。『アイアンマン』(2008)から座長を務めてきたダウニーは、あえて手短なコメントで熱意を伝えている。「みなさん、この後にはパーティーとアフターパーティーがたくさん控えてるわけでしょ。だから今は、みんなのことが大好きだと3000回ぶん言わせてください!」。

ナターシャ・ロマノフ/ブラック・ウィドウ役のスカーレット・ヨハンソンは、マイクを手にしてからも、自分の思いをどう語るべきか、必死に言葉を探していたという。「どう言うべきか分からなくて。とにかく圧倒されています」。それから精いっぱいの感謝を、共演者とスタッフに対して述べた。「今まで10年間、本当にありがとうございました。まさに人生が変わる経験だったし、毎日仕事に来るのが本当に楽しかったんです。広い心をもった出演者のみなさんに混ぜてもらえて、本当に幸せです」。そして「最高の旅を続けてきました、言葉になりません」と付け加えている。

MCUを指揮してきたマーベル・スタジオ社長、ケヴィン・ファイギに対して「ありがとうございます」と感謝の言葉を述べたのは、クリント・バートン/ホークアイ役のジェレミー・レナーだ。「僕がここにいられるのは、あなたのおかげです。一生の友人ができたのも、あなたのおかげ。ジョー&アンソニー・ルッソに出会えたのも、あなたのおかげ。たくさんの愛する人たちに出会えたのも、全部あなたのおかげです。もちろんあなたのことも大好きですよ。あらゆる面で人生が変わったことに感謝していますし、光栄に思います」。そして舞台上に並んだ共演者たちを見て、「僕がみんなをどれだけ大好きかは、もう分かってるでしょ?」

最後にマイクを受け取ったのは、ソー役のクリス・ヘムズワースだ。「良いことは全部言われちゃったな、最後に喋れるのはうれしいんだけど」と前置きしてから、「僕は出演者の全員、ひとりひとりのことが大好きです。(MCUに)僕たちは全員、自分の人生を変えてもらいました」。ちなみに、ヘムズワースのユーモアはスピーチでも健在だ。エヴァンスのコメントを踏まえて、「だけどクリス、僕は6回以上泣いたからね」と一言述べたのである。

アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン
Disney/Supplied by LMK 写真:ゼータイメージ

出演者のスピーチのあと、ジョー監督はケヴィン社長に注目するよう求めた。「この人がいなければ、彼のビジョンがなければ、今夜、僕たちの誰もここにはいませんでした」。米Deadlineは、満員の客席からスタンディング・オベーションが贈られたこの日のワールド・プレミアで、豪華キャストの誰よりもケヴィン社長に大きな拍手が送られていたことを明らかにしている。ジョー監督の後ろに隠れるそぶりを見せてから、社長は「それじゃパーティーに出かけましょう」とだけ述べてステージを締めくくったという。

ところで、ワールド・プレミアにてエンドクレジットが上映されていないということは、『エンドゲーム』に恒例のポストクレジットシーンが存在するのか、それがどんな内容なのかはプレミアでも伏せられたということだ。しかしその事実を上回るほど、出演者たちのスピーチは観客にとっても感動的なものだっただろう。Entertainment Weeklyは、その様子について「一夜限りのポストクレジットシーン」だったと記しているのである。

映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』は2019年4月26日(金)全国ロードショー

『アベンジャーズ/エンドゲーム』公式サイト:https://marvel.disney.co.jp/movie/avengers-endgame.html

プレミアから絶賛ぞくぞく

Sources: EW, Deadline, Variety, Comicbook.com

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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