『インデペンデンス・デイ』ローランド・エメリッヒ監督、大型SFユニバースを始動 ─ オンラインゲーム、テレビシリーズ、アニメを越境

『インデペンデンス・デイ』シリーズで知られる映画監督ローランド・エメリッヒが、新たな大型SFユニバース構想「スペース・ネイション(原題:Space Nation)」を始動させることがわかった。米Deadlineなどが報じている。
この「スペース・ネイション」はオンラインゲーム、テレビシリーズ、短編アニメシリーズによって構成されるスペースオペラで、第1弾はMMORPG(大規模多人数同時参加型オンラインRPG)。あらゆる種族のエイリアンが暮らし、異なる思想と目的を持つ3つの派閥が存在する宇宙を舞台に、各プレイヤーは宇宙船の船長として、謎めいた“テリコス星団”を解明するための壮大な旅に出る。2023年8月にアルファテストをスタートし、2024年4~6月に正式ローンチ予定だ。
MMORPGを皮切りに、本シリーズはテレビシリーズ(実写かアニメかは不明)、短編アニメシリーズ、そしてスピンオフゲームへと派生していく。エメリッヒは共同製作者とチーフ・クリエイティブ・オフィサー(CCO)を兼任し、ゲーム『World of Warcraft』に携わったジェローム・ウーが就任。そのほか、ゲーム『Warframe』のトニー・タン、エメリッヒとともにSF映画『13F』(1999)をプロデュースしたマルコ・ウェバーが参加した。
計画発表にあたり、エメリッヒは「ハリウッドにおけるビデオゲームへの関心の高まりは、ゲームの人気やストーリーテリングの可能性を広く反映するもの」と述べ、「私たちが『スペース・ネイション』に構築する巨大なユニバースは、革新的かつ新しいストーリーテリングの形式によって、メディアを問わず観客を魅了する絶好の機会です」と野心を表明した。
また、エメリッヒとともに共同製作者を務めるジェローム・ウーCEOは、「エンターテインメントの風景が急速に変化するなか、その境界を定義し直せる素晴らしい機会だと捉えています。共同の取り組みによって、コンテンツの消費・共有・経験のありかたを変えることを目指します」とコメントした。
近年は『ミッドウェイ』(2019)や『ムーンフォール』(2022)を手がけたエメリッヒは、米Peacock製作、アンソニー・ホプキンス主演による大型史劇シリーズ「Those About to Die(原題)」の撮影を2023年3月に開始した。1955年生まれで今年68歳、メディアを超えた精力的な活動に注目だ。
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