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【ネタバレ】『エターナルズ』ミッドクレジットシーン解説 ─ 今後のマーベルへの影響は

エターナルズ
(c)Marvel Studios 2021

この記事には、『エターナルズ』の重大なネタバレが含まれています。

エロスとピップってどんなキャラ?

原作コミックでエロス/スターフォックスは、タイタンにてメンターという名のキャラクターに育てられたという出自を持つ。兄のサノスとは真逆の明るい性格だ。

ギリシャ神話における恋と性を司る神エロスと同じ名である通り、彼は超人的な身体能力やテレキネス能力に加え、脳に快感を与える力を持ち、何年ものあいだ官能的な悦びを探し求めていた。原作コミックではアベンジャーズにも加わっている。キャプテン・マーベルの死後には、その息子ジーニス・ヴェルの世話も任されている。

エロスと共に出現したピップという小人は、コミックではピップ・ザ・トロルという名を持つ。ピップは異国世界ラクシダジアで王子として生まれたが、トロル族と仲良くなったために宮廷を追放される。やがてユニバーサル・チャーチ・オブ・トゥルースによって捕らえられたピップは、幽閉されたデス・シップでアダム・ウォーロックと出会い仲を深め、サノスとの戦いにもアダムから協力を頼まれるほどになる。一度頭に銃弾を受けて死にかけたこともあったが、心臓が腰にあるために助かった。本人は女にモテモテだと自称しているらしい。コミックでの初登場は1975年の「Strange Tales #179」だ。

今後のストーリーはどうなる?

ミッドクレジット・シーンでは、「友達」が危機にあるといい、その居場所を知っていると話していたエロス。セルシとファストス、キンゴはビーチでの戦いの後、アリシェムによって宇宙空間に呼び出され、ティアマット出現を止めさせた判断が正しかったかどうか、彼らの記憶を見て判断すると告げられていた。エロスの言う「友達」がセルシ・ファストス・キンゴを指しているのであれば、彼らはこれからアリシェムの元に向かおうとしているということになる。

世界的スターであるハリー・スタイルズを起用したのだから、エロスは今後大々的な登場を果たすことになるだろう。マーベル・スタジオにとっては、新たなファンを獲得する好機にもなる。

それでは、エロスとピップは今後のMCUにどのような影響を及ぼすだろうか?現時点で『エターナルズ』の続編は決定していないが、手近な可能性としてあり得そうなのが、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Vol.3』への繋がりだ。ピップは原作コミックではアダム・ウォーロックの友人という設定だが、アダムはウィル・ポールターによって『Vol.3』で初登場する予定。こちらは2023年5月5日に米公開予定だ。早ければその劇中でエロスやピップへの言及が見られるかもしれない(『Vol.3』脚本の大部分は2018年時点で完成していたというので、大胆な登場がありえるかは微妙なところだ)。

またエロスは原作コミックで、自身の能力を使って女性を誘惑し、性的暴行罪の裁判にかけられるというエピソードもある(「She-Hulk」)。そこでエロスの弁護士を務めたのが、「シーハルク」としてドラマ化も決定したジェニファー・ウォルターズである。コミックのエピソードを再現するのなら、2022年にディズニープラスで配信の「シーハルク」が今後エロスに繋がる可能性もあり、その際には#MeTooといった社会問題も取り入れられるのではないか。

ちなみにコミックでは、ここで兄サノスも出廷し、子供の頃にエロスが無自覚に殺してしまった動物の死を、兄の自分に無理やり受け入れさせられたことが、死への執着のきっかけになったと証言するという興味深いエピソードもある。

ところで、もしもエロスがMCUでアベンジャーズの誰かと対面することがあれば、「サノスの弟」ということでひとまず反感を買ってしまいそうである。彼が兄についてどのように語るのかも見ものだ。

Source:Deadline,Variety

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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