マーベル『エターナルズ』酷評でキンゴ役がトラウマ、カウンセリングに通っていた

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)『エターナルズ』(2021)は、ある種の問題作となった。『ノマドランド』(2020)など自然派の演出を得意とするインディー映画出身のクロエ・ジャオを監督に抜擢し、上映時間156分をたっぷり使って、人類史を7000年以上にわたって密かに見守っていた不老不死の超人集団エターナルズを描いた意欲作だが、批評・興行共に大苦戦。米Rotten Tomatoesの批評家スコアは47%、世界興収は4億ドル少々といった結果で、これは共にMCUとしては最低の部類となる。
『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)で栄華を極めたMCUが、国際的で多様なキャストと共に新たに放つ最強のヒーローチームとして大いに期待を集めていたが、封切り時の批評家レビューには厳しい意見が並んだ。エターナルズのひとり、キンゴ役で出演したクメイル・ナンジアニは、こうしたレビューに辛い思いをしていたという。米ポッドキャスト番組で胸中を明かしている。

ナンジアニは、『エターナルズ』への評価が、望んでいたようなものではない結果だったことについて尋ねられると、「自分(のせい)というわけではないことはわかっていましたが」としながら、「いろいろなことがあったと思います。あの映画のことは大好きですし、誇りに思っています」とコメント。「関係者全員のことも、自分のことも誇らしく思います。あの映画は何度も見返しました。自分の作品のようなものですからね。僕は、自分の出演作はあまり観ない方なのです」と、『エターナルズ』の仕上がりには満足していることを強調した。
しかしながら、当時の風当たりは「すごくすごく、辛かった」と吐露。「マーベル側も、あの映画はとても良い評価が得られるはずだと考えていました。だから、エンバーゴ(=レビュー解禁日のこと)を早い時期に移動させていたし、映画祭にも出品させていた。さらに、エンバーゴの直後に僕たちを宣伝のために巨大グローバル・ツアーにも送り出しました。だから、僕たちは大絶賛の嵐の中で世界中を回るだろうという算段だったんです。でも、そうはならなかった。レビューは酷いものだった」。
出演者一同は、プロモーション・ツアーの真っ只中にレビュー解禁を迎えた。ナンジアニは、自作の評判が気になって仕方なかったようだ。「知りすぎてしまいました。全てのレビューを読んでしまい、気にしすぎてしまった」と振り返っている。また、同作がパンデミック直後の久々の大型劇場作品になることについても意気込みがあり、「ようやくのお披露目パーティーになるぞ、頑張ったものが世に出るぞ、という気持ちでもあった」という。
「あの映画があれほど叩かれたのには奇妙な雰囲気があって、実際の映画のクオリティには、実はさほど関連がないように思います」とも話すナンジアニは、「本当に辛くて、僕にとっても、エミリー(妻)にとってもアンフェアだと思っていました」と実直な思いを告白。「もう、こんなやり方では仕事ができないと。何かを変えないといけない。なので、意識してカウンセリングに通うようになり、このことについてはいまだにセラピストに話しています」との事実まで語った。
ナンジアニの妻エミリー・ゴードンは、夫と共に共同執筆も行なっており、夫婦で手がけた『ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ』(2017)は大評判作となった。そんな妻からは「トラウマになっているのね」と言われたこともあったという。
「実は、エミリーと、この映画の共演者と一緒にディナーに出かけたことがあって、“いやぁ、キツかったね”、“ホント、すごくキツかった”って話をしたくらいです。おそらく僕たちは全員、似たような境遇をくぐってきたと思います。」
ナンジアニは、傷を舐め合った共演者の名前こそ明かしてはいはいが、「当代最高の俳優で、その後オスカーにノミネートもされた」としている。おそらく、翌年の『イニシェリン島の精霊』(2022)で助演男優賞にノミネートされたドルイグ役のバリー・コーガンのことだろう。
ナンジアニは『エターナルズ』での辛い経験を経て、自分でコントロールできるものと、そうでないものの分別をつけるようになったと語る。「自分の経験、周囲の人たちに対する自分のあり方、何を学ぶか、どう仕事をするか、といったものは自分でコントロールができる。でも、人からどう思われるかは、コントロールができないのです」。
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Source:Inside of You with Michael Rosenbaum































