『エターナルズ』マーベルの優先順位は高くなかった ─ 「世界中の誰も興味を持っていなかった、それでもあなたはやりたがった」

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)映画『エターナルズ』(2023)は、当初マーベル・スタジオにとって優先順位の高いプロジェクトではなかったという。監督を務めたクロエ・ジャオが、米The Hollywood Reporterのポッドキャスト「Awards Chatter」にて明かした。
『エターナルズ』は、太古より存在した宇宙最強のスーパーヒーロー・チームによる、歴史をまたぐ知られざる戦いを描いた作品。『ノマドランド』(2021)でアカデミー作品賞・監督賞に輝いたクロエ・ジャオ監督のもと、野心的なビジョンをもって映画化されたが、批評・興行の両方で苦戦を余儀なくされた。
ジャオ監督がMCU映画との関わりをもったのは、『ブラック・ウィドウ』(2021)。監督として正式にオファーがあったわけではないものの、候補者の一員に入っていたという。「自分に合ったストーリーではないと思ったので辞退しました。『ノマドランド』(2020)とスケジュールが重なっていたし、そちらのほうが自分に合っていることもわかっていたから」とジャオは語る。
もっとも、『エターナルズ』の監督に起用されたのは『ノマドランド』の撮影2日前だったという。ジャオは『ノマドランド』以前から『エターナルズ』のアイデアをマーベル・スタジオに提案しており、これが受け入れられたのだ。
「『エターナルズ』は彼ら(マーベル)にとって優先順位の高い企画ではありませんでした。とてもユニークなIPとして、可能性のある企画のリストに載っていただけだったのです。マーベルは、“このIPをやりましょう”と言う前に、ふさわしいフィルムメイカーを見つけることを大切にしています。」
ジャオによると、マーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長からは起用理由をふたつ挙げられたという。ひとつは監督の代表作『ザ・ライダー』(2017)を観たこと、もうひとつはジャオがこの企画に並々ならぬ情熱を抱いていたことだ。
あるとき、ファイギはジャオに「誰もあなたにあの映画(『エターナルズ』)を作れとは言いませんでした。世界中の誰も興味を持っていなかったし、あなたに作れと言ったわけでもない。それでもあなたがやりたい企画だったということです」と話したという。マーベル・スタジオはジャオの情熱を信頼し、この企画を送り出したのだ。
『ノマドランド』の撮影と並行し、『エターナルズ』の脚本作業を進めていたジャオ。「映画2本を掛け持ちすることにはメリットもあるけれど、問題もあると気づきました」というが、それでもこの企画に打ち込めたのは、本作のアイデアに大きな刺激を受けたからだった。
「脚本のトリートメント(概要)を読んでショックを受けました。私に与えられたのはギリシャ演劇だと思ったのです。神々が人間の本質について、彼ら自身の関係に基づいてさまざまに議論する。彼らは偏見ありきで議論するわけです。そのとき、これは古典のようだと感じました。古い物語、原型のような物語だと思い、とても興奮したのです。」
ジャオはマーベル・スタジオの制作体制に謝意を述べ、とりわけプロデューサーのネイト・ムーア(現在は退社)を「素晴らしいプロデューサー」と称えた。「彼は懸命に努力してくれました。大きな変化に関わるのは私と彼、そしてケヴィンの3人だけだったのです」。撮影現場でも、常に意思決定は3~4人で行われていたという。
現時点で『エターナルズ』続編の計画は報じられておらず、2024年7月の時点で、ファイギ社長も「予定は当面ない」と発言していた。物語上も直接的な影響があったのは『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』(2025)のみで、今後のつながりも不明だ。
ちなみに、ジャオ監督にとって『エターナルズ』の経験は最新作『ハムネット』に活かされたそう。「世界観を構築する面で事前準備となりました。何をすべきで、何をすべきでないのか、また何がリアルで、何がリアルでないかを学びました」と語っている。
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Source: Awards Chatter

























