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『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』は予習不要、過去作との関連ナシ ─ 異世界設定で「エターナルズ問題」回避

ファンタスティック4:ファースト・ステップ
(c) 2025 20th Century Studios / (C) and TM 2025 MARVEL.

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)映画『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』が、いよいよ2025年7月25日(金)に日米同時公開となる。マーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長が「予習不要、とにかく観てほしい」と現地メディア向けの記者会見で呼びかけた。

宇宙での事故で特殊能力を得た“ファンタスティック4”は、その正義感とスーパーパワーで人々を救う人気ヒーローチーム。リーダーの天才科学者ミスター・ファンタスティックはゴムのように伸縮する身体を駆使し、パートナーのインビジブル・ウーマンは透明化とエネルギーを自在に操る。ヒューマン・トーチは高速飛行と炎の使い手で、ザ・シングは岩のような肉体と怪力の持ち主だ。

「ファンタスティック4はマーベル・キャラクターの歴史に名を残す、トップクラスの存在です」とファイギ社長は言う。コミックでも常に重要な存在だったが、以前は20世紀フォックスが権利を保有していたため、2019年にディズニーがフォックスを買収するまでMCUに合流できなかった。

「過去の映画(フォックス版)には良い作品もあれば、そうではない作品もありました。しかし、どの映画も彼らの真価を見せることはできていなかった」。すなわち、フォックス買収から6年を費やしたMCU初登場作はファイギ社長にとっても入魂の一本だ。1960年代風のレトロフューチャーな作風で、物語の世界観もあえて独立させた。

「『エターナルズ』(2021)のような、“彼らはどこで何をしていたのか、なぜサノスと戦わなかったのか”という問題は避けたかった。そこで、彼らをMCUの現実世界(神聖時間軸)から切り離しました。私たちは常に、彼らしかヒーローのいない世界を描くつもりでした。まさしく独自の世界、独自の現実だと感じられる、唯一無二の美学です。」

製作中に実施した試写の反応は、ファイギ社長に大きな自信をもたらしたようだ。「観客は映画をすぐに受け入れてくれて、解放感とともに目の前のものを楽しんでくれました」という。

「予習はいりません、とにかく観に行ってください。今までの作品とは何のつながりもありません」と力を込める。「(MCU)フェイズ6の始まりです」。

映画『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』は2025年7月25日(金)日米同時公開。

Source: Deadline, Variety, The Hollywood Reporter

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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