『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』ハンの復活は「解せないことを正すため」 ─ 再会は「ある意味ロマンチック」とジャスティン・リン監督

2020年2月、『ワイルド・スピード』シリーズにミラクルが起こった。シリーズ第3作『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』(2006)で死んだと思われていたハンが、第9作『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』の予告編で姿を見せたのだ。それまで、シリーズにおけるハンの扱いに疑問を覚えたファンの間で、ハッシュタグ「#JusticeForHan(ハンに正義を)」を合言葉に復活を求める活動が続けられていただけあり、多くのファンに興奮をもたらした。
そんなハンの姿を再び見ることができる『ジェットブレイク』は、初公開を2021年6月25日に控えており、封切りまで遂に2ヶ月半を切った。これに先がけて、4月14日(現地時間)に公開された最新予告編にあわせて開催された記者会見では、第6作『ワイルド・スピード EURO MISSION』(2013)ぶりにシリーズに帰ってくるジャスティン・リン監督が、ハン復活への思いを改めて語っている。
記者会見の進行を務めた米Rotten Tomaoesのジャクリーン・コリーより、「ハンや復帰する人たちについて教えて下さい」と訊かれたリン監督は、まず「本当に満足しています」と一言。「(『ワイスピ』)第1作が公開された時、私はまだ映画学校にいた頃で、それからファミリーに入れてもらい、一緒に成長できました」と当時を振り返ってから、ハンへの思いを監督は続ける。
「私が離れていた間にもフランチャイズが続いていましたが、何か腑に落ちないことが自分の中にあったんです。それで本当にシリーズに戻って、解せなかったことを正すために役立つことができて嬉しいです。
恐らく(『ジェットブレイク』では)全てが上手くいったと思います。正直に言えば、第6作でハンがシリーズを去ったとき、あれでもう終わりだとも思いましたから。みんながいかにしてまた集結するのかは、ある意味ロマンチックだと思います。」
司会者のコリーは、リン監督に先述の質問を投げかける前、「『Better Luck Tomorrow』から1人だけじゃなくて2人も戻ってきます」と前置いていた。『Better Luck Tomorrow(原題)』とは、リン監督が単独で手がけた初の長編映画作品のことで、同作にはハン・ルーという役でサン・カンが出演した。このハン・ルーと『ワイスピ』のハンは同一人物であることが判明しており、『Better Luck Tomorrow』は『ワイスピ』で見られるハンのオリジンストーリーとしても知られている。
また、シリーズ第3作『TOKYO DRIFT』でアールを演じたジェイソン・トビンも『Better Luck Tomorrow』に出演しており、トビンもアール役として『ジェットブレイク』に復活を果たす予定だ。つまり、戻ってくる2人とはハンとアールのことなのである。リン監督にとって、サンとトビンは『ワイスピ』以前からの知り合いなだけあり、復活が叶った時にリン監督が抱いた喜びもひとしおであったはず。シリーズのテーマでもあるファミリー愛を公開前から感じられるエピソードだが、劇中では更に期待しても良いだろうか…?
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