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【解説】『ワイスピ』ヴィン・ディーゼル VS ドウェイン・ジョンソンはなぜ不仲に?確執の歴史まとめ

ワイルド・スピード MEGA MAX
© Universal Pictures 写真:ゼータイメージ

『ワイスピ』シリーズ最新作『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』がいよいよ公開だ。サーガ完結に向けて走り出した本作、個性豊かなファミリー大集合が見どころとなるはずだが、一つだけ欠けているものがある。タフな捜査官、ルーク・ホブスドウェイン・ジョンソンが『ワイスピ』メインサーガと絶縁宣言をしていることである。

『ワイルド・スピード MEGA MAX』(2011)で初登場したホブスは、悪を捕まえるためなら手段を選ばない熱血漢。ハリウッドで一番セルフプロデュース力に長けるドウェインは、自身のスピンオフ『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』(2019)まで実現させた。

しかしドウェイン、シリーズの大黒柱であるドミニク・トレット役の主演ヴィン・ディーゼルと長らく不仲が伝えられており、そのため『ICE BREAK』(2017)を最後に前作『ジェットブレイク』(2021)にも姿を見せず。ドムとホブスといえば作中では対立することも協力することもあったが、現実世界ではバチバチに対立しているのだ。

© 2016 Universal Studios. All Rights Reserved.

『ワイスピ』メインサーガは壮大な完結に向けて走り出したのに、存在感の大きなホブスがキャストの不仲のせいで登場できないというのは残念なこと。彼らの不仲解消の願いも込めて、一体彼らは何がどうなって仲違いしてしまったのかをまとめた。

『ワイスピ』ファミリーVSドウェイン・ジョンソン、仁義なき対立の始まり

ヴィンとドウェインの不仲は、『ICE BREAK』の頃からあった。ドウェインが共演者を「ビビリ野郎」「こんなに腹の立つシリーズはない」「自立した男性として、プロとしての自覚がない」とSNSにて罵り、のちにディスりの対象がヴィンであることを明かしていたのだ。一部のメディアによると、ヴィンは撮影に遅刻して現れることが多く、さらに自身のトレーラーに籠っていたり、共演者の演技を批判したりしていたという。

こんな情報もある。同作では、ホブスがデッカード・ショウ(ジェイソン・ステイサム)が登場して仲を深めるシーンが撮影されており、これがおまけシーンとして挿入されることになっていた(後のスピンオフ『スーパーコンボ』への伏線ともなる)。しかし、これを知らされていなかったヴィンは激怒。スタジオに電話をして、同シーンをカットさせたというのだ。

(C)Universal Pictures

燻っていたヴィンVSドウェイン対立の火花が爆発したきっかけは、2019年公開のスピンオフ映画『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』の存在だ。実はこの作品、もともと準備が進行していたシリーズ9作『ジェットブレイク』をそっちのけで先に実現した企画。シリーズ途中参加のはずのドウェインが、メインサーガを押しのけて自分のスピンオフ映画を推し進めるとあれば、ファミリーのメンバーからすれば面白いはずがない。

これに腹を立てたローマン役のタイリース・ギブソンはInstagramに、ドウェインと彼のお抱えプロデューサーであるハイラム・ガルシアに向けて「お前らがファミリーをぶち壊した」とゴリゴリの不満をぶちまけ、このスピンオフの出演オファーも断ったと書き込んだ。

ワイルド・スピード/スーパーコンボ
©UNIVERSAL PICTURES

これを受けたドウェインもドウェインだった。スピンオフ実現に理解を求める投稿を行うと、そこではタイリースやヴィンへの直接的な言及は避けたものの、最後にハッシュタグで「ビビリ野郎は入ってくるな(#CandyAssesNeedNotApply)」とアンサーしたのだ。完全に一言多い。

2人の不仲は『ICE BREAK』の撮影にも影を落とす。ヴィンとドウェインは同作の撮影期間中に話し合いを行う時間も設けたものの、「映画づくりや共同作業について、根本的に哲学が違う」との見解に至ったとドウェイン。そのため、撮影も別々に行ったそうだ。

この時ドウェインは、また一言多いコメントをチクリと吐いている。「彼(ヴィン)の幸運を願ってます。はっきりした違いがあるだけで、敵意を抱いているわけではありません。……いや、“敵意がない”ってところは削除してもらってもいいですね」と攻撃しているのだ。

さらにドウェインは、Instagramに不満を書いていたタイリースとはその後「話していない」し、また「話す必要もない」と語って、完全な決裂の様子を示した。そうこうしているうちに『スーパーコンボ』が公開を迎えると、ドウェイン側のプロデューサー、ガルシアは彼らの再共演の可能性はあるとして、「『ワイスピ』で『アベンジャーズ』をやればいいんですよ」とお気楽なコメントを発している。

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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