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【ネタバレ】『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』ラストシーン解説、背景と今後の展開

ワイルド・スピード/ジェットブレイク
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この記事には、『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』のネタバレが含まれています。

因縁の2人、遂に対面

『ジェットブレイク』の本編では、レティと息子のブライアンと一緒に静かに暮らしていたドミニク(ヴィン・ディーゼル)が、数十年ぶりに現れた弟ジェイコブとの確執に向き合っていくストーリーが描かれた。無事、争いを収めたドム率いるファミリーは、死んだと思われていた旧友ハンや『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』勢も新たに加え、再建中の自宅の裏庭で恒例のBBQを開き、再会の時間を楽しんだのだった。

これで終わりかと思いきや、エンドロール開始前に再びスクリーン上に光が当てられ、問題のシーンが訪れた。薄暗い空虚な空間が映し出されると、そこには第7作『ワイルド・スピード SKY MISSION』(2015)でファミリーを極限まで追い詰め、続く第8作『ワイルド・スピード ICE BREAK』(2017)ではファミリーに迎え入れられた、ジェイソン・ステイサム演じるデッカード・ショウの姿。天井から吊るされたサンドバッグにジャブを浴びせまくるデッカードだが、なかには血まみれになった男がいた。この人物は正体こそ不明だが、デッカードがUSBメモリらしきものを取り出していることから、どうやら尋問か何かをしていたのだろう。

ちょうどその時、入り口の扉を何者かがノック。デッカードは血まみれの男に「どこにも行くな」と言い、玄関に向かった。すると、なんとそこにはハンが現れたのだ。予期せぬ訪問者に、普段は顔色ひとつ変えないデッカードも軽く動揺した様子を見せていた。この2人の思わぬ対面は、本編を観終えリラックスしているであろう観客にとって、まさに寝耳に水だったはずだ。

本当の戦いは「これから」、ミッドクレジットシーンに込められた“ハンに正義を”

ハンとデッカードをめぐる因縁は、第3作『TOKYO DRIFT』にまで遡る。渋谷でのカーチェイスを繰り広げていたハンに何者かが車で衝突し、そのまま犯人は明かされることなく第3作は幕を閉じた。のちに第6作『ワイルド・スピード EURO MISSION』(2013)のポストクレジットシーンにて、ハン殺害の犯人がデッカードであることが判明する。ハンは『EURO MISSION』をもってシリーズを去り、これと入れ替わるようにして、デッカードは第7作『SKY MISSION』、第8作『ICE BREAK』に登場した。さらにはホブスとのスピンオフ映画『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』(2019)まで作られている。

その後、ハンからしたらあまりにも理不尽すぎるシリーズの展開に疑問を抱いたファンの間では「#JusticeForHan(ハンに正義を)」を掲げたハンの復活運動が巻き起こった。制作側も予想しないほどの規模にまで発展した抗議の動きを受けて、最新作『ジェットブレイク』でハンは復帰することとなった。つまり、“ハンに正義を”という至上命題は、“復活”という形で成し遂げられたことにもなる。

しかし、監督を務めたジャスティン・リンはそう考えていなかった。米The Hollywood Reporterにて、「すごく興味深いことなんですけど、多くの人が『ジェットブレイク』にハンが帰ってくるのが、ハンへの正義だと思っています」と話すリン監督は、ミッドクレジットシーンで描かれた2人の対面こそ、“ハンに正義を”の始まりであることを明かしている。

「ハンへの正義の問題は、“彼が去ってしまったから、彼を復活させたいんだ”というようなことではないんです。何かが正しくないから、それをどうやって正すのかを解き明かす必要があるというようなものなんです。私にとって、一番重要なのは(ハンという)キャラクターへの扱い方なんです。なので、ハンへの正義というのは、彼が帰ってくるにあたってどう扱うか、そしてどう前に進むかなんです。間違いなく掘り下げて説明していくことはありますし、あれ(ミッドクレジットシーン)はただ私が観客と共有したかった瞬間なだけなんです。これからまだまだたくさんやってきます。」

撮影当日の会話、ハン役振り返る「最高でした」

ハンとデッカードの対面は、演じるふたりの俳優も『ジェットブレイク』公開前から望んでいたことだった。以前、デッカード役のジェイソン・ステイサムはメインシリーズへの復帰を訊かれた際に「ハンがケリをつける相手は僕でしょう」と話しており、一方のハン役サン・カンも「彼を一員として含めなきゃいけないでしょう」とデッカードの復帰を歓迎していたのである。まさにこれが『ジェットブレイク』で実現してしまったわけだが、ミッドクレジットシーンの撮影当日はどのような様子だったのか。サンは、ステイサムとの共演について「すごく最高でした」と語っている

「僕は彼が『ワイスピ』に出ていた時にご一緒したことはなくて、彼が参加し始めた時に僕はシリーズを離れてしまったんです。なので、あの日彼とあのシーンを撮った時は、化粧室があるトレーラー(控え室)でお話しました。“やあ、ジェイソン。空港で僕らが話したこと覚えてる?クレイジーすぎるでしょ”っていうふうに。元々、僕はジェイソン・ステイサムと彼の映画のファンでした。彼はイカしてるなと思って。」

実はサンとステイサム、今回が初共演というわけではなく、ステイサムが主演を務めた2007年公開のアクションスリラー『ローグ アサシン』でふたりは捜査官コンビを演じている。そして、サンが言及している“空港で僕らが話したこと覚えてる?”というのは、『ローグ アサシン』の撮影終了後、たまたま空港で居合わせたサンとステイサムが、その後サンが出演する予定になっていた『TOKYO DRIFT』について交わしていた言葉を指している。2021年6月にも同様のことを話していたサンは、今回再び当時ステイサムと交わした会話を振り返っている。

「バンクーバーで撮影が終わって、僕たちは同じ日に空港にいたんです。彼が“次は何に出るんだい?”って聞いてきたので、僕は“『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』って映画をやるんです”って答えました。すると彼は“『ワイルド・スピード』?参加するのにはもってこいのフランチャイズだね”って言うんで、僕は“そうですね”って感じで。彼は“うん、良い作品だよ”ってまた言ってくださったんですけど、そしたら数年後に彼がショウを演じるなんて!すごすぎますよ。」

ステイサムとの共演に興奮しっぱなしのサンは、「彼の映画(『ローグ アサシン』)では端役を演じましたが、今じゃ彼が僕のキャリアを作ったハンに関わっていて。結合組織のようで、とってもクレイジーなことです」と、その驚きようを改めて語った。「とにかくものすごく最高でした。彼とまたご一緒できて最高でした。みんな、僕たちは戦うべきだなんて思っているみたいですけど、演技ですから。あのシーンはすごく良かったと思います。本当にうまくいったと思います。力強かった」。

この続きは10作目で、何が起こる?

ミッドクレジットシーンではハンとデッカードの対面のみが描かれたが、「これからまだまだたくさんやってきます」というリン監督の言葉からも、この続きは10作目に持ち越されることになるだろう。当事者であるサンだが、今後の展開については「何も知らない」と話している。「ジャスティンはたぶんギリギリまで僕には教えてくれないでしょうね。彼が今すでに知っているかどうかも分からないですけど、アイデアはあるはずです」。

気になるのは、ハンはどのようにしてデッカードの居場所を突き止めたのかということ。心なしか、デッカードの前に現れたハンはわずかに髪が伸びていたような気もしたが、もしかするとミッドクレジットシーンは、『ジェットブレイク』の本編からある程度時間が経過しているのかもしれない。つまり10作目にて、デッカードとの対面までの経緯が描かれるという流れも予想できる。仮にハンがデッカードに復讐を決意したとしても、これにドムたちファミリーが関わっていないはずがない。

この先の展開は未知数だが、どちらかの死が必ずしも因縁の終着点ではないということも留意しておきたいところ。以前サンは、ハンはデッカードにどう復讐するのかという質問に、「デッカード・ショウを倒すのに1対1では挑まないでしょう」と話しながら、「彼は愛を求める人で、戦う人ではない」と持論を述べていた。“赦し”というのも1つの解決の手段なのである。そもそも、デッカードがハンを攻撃したのは、弟オーウェンの仇を取るためであった。そのデッカードがファミリーとの問題を解決した今、彼にはこれ以上ハンに敵意を抱く大義名分がないとも言える。

いずれにしても、2人の因縁をめぐる続きが見られる日はそう遠くない。現時点で、完結2部作となる第10&11作は2023年と2024年に連続で公開されることが決定しているのだ。撮影は2022年初頭から連続で実施される予定だから、ちょうどまさにこの時も、運命の決着を決める筋書きが生み出されようとしているかもしれない。

『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』は大ヒット上映中。

Source:THR(1,2

Writer

SAWADA
SawadyYOSHINORI SAWADA

THE RIVER編集部。宇宙、アウトドア、ダンスと多趣味ですが、一番はやはり映画。 "Old is New"という言葉の表すような新鮮且つ謙虚な姿勢を心構えに物書きをしています。 宜しくお願い致します。ご連絡はsawada@riverch.jpまで。

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