すっかり音信不通の『ファンタビ』続編、現状は? ─ 『ダンブルドアの秘密』公開後の動きを整理してみた

映画『ファンタスティック・ビースト』は『ハリー・ポッター』と肩を並べるほどの人気を誇るシリーズ。一方、作品を重ねるごとに興行成績は右肩下がりで、3作目『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』(2022)は、1作目『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』(2016)の半分まで落ち込んだ。
『ダンブルドアの秘密』公開以降、続編に関する進捗が聞こえてこない『ファンタビ』。シリーズのこれからはどうなってしまうのだろうか。
『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』公開直後、米有力メディアThe Wrapでは、『ファンタビ』第4作の脚本が存在するどころか、ゴーサインすらも出されていないと報じられた。これについては事実なようで、2023年10月にはシリーズ監督のデヴィッド・イェーツが企画が一時停止中であることあることを明かしている。
主演を務めたエディ・レッドメインもシリーズ継続には後ろ向きだ。海外メディアとのインタビューで「僕が知る限り、それ(続編)は実現しそうにありません」とコメントしていた。
『ファンタビ』存続の鍵を握るのは、ハリー・ポッター魔法ワールドを擁するワーナー・ブラザース・ディスカバリーのCEO、デヴィッド・ザスラフだろう。ザスラフは2022年のトップ就任以降、自社保有IPの仕分けを行い、DC映画『Batgirl(原題)』やジョン・シナ主演『Coyote vs. Acme(原題)』、『弱虫スクービーの大冒険』(2020)の続編『Scoob! Holiday Haunt(原題)』では公開中止にまで踏み切った。一方、ザスラフはハリー・ポッター魔法ワールド関連作品の有効活用を目指していく姿勢でもある。
そんな中で熱心に進められているのが、『ハリー・ポッター』ドラマシリーズ版だ。同企画は2024年1月に本格始動し、現在は脚本家選びの真っ只中。物語の方向性が定まった後は、脚本執筆、監督の起用、キャスティング、撮影といったプロセスに進んでいくことになるだろう。
一方の『ファンタビ』といえば、物語は道半ば。『ダンブルドアの秘密』では、アルバス・ダンブルドアとゲラート・グリンデルバルドの知られざる関係性にもスポットライトが当てられ、今後の展開が期待されるところで幕を閉じた。そして、主人公ポジションであるニュート・スキャマンダーの物語もまだ終わっていないはず。ひとまずは、これが小休止であると願いながら朗報が聞こえてくることを待つばかりだ。
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Source: Box Office Mojo