『ワイスピ』不仲で別撮り説あったドム&ホブスのヘンテコ対峙シーン、「2人は一緒にいた」と監督 ─ 「歪んで見えた」本当の理由とは?
『ワイスピ』シリーズ6作目『ワイルド・スピード EURO MISSION』(2013)では、見方によれば違和感のあるドミニク・トレットとルーク・ホブスのショットが存在する。演じたヴィン・ディーゼルとドウェイン・ジョンソンの不仲報道も後押しして、ファンの間で別々に撮影されたものなのではないかとの憶測もあったシーンだ。
このたび、『EURO MISSION』の監督を務めたジャスティン・リンが同シーンをめぐる真相を明かした。いわく2人は一緒に撮影していたとのことで、要因は別にあったという。
該当のシーンは『EURO MISSION』終盤、オーウェン・ショウ率いる国際犯罪組織の討伐に貢献したドムたちに、捜査官のホブスが赦免を言い渡すというところ。これまで敵同士だったドムとホブスはガレージの前で向かい合い、「変な捜査官だ」「正義の犯罪者め」と互いに声をかける。
ファンに奇妙がられたのが、正面ではなく横にずれて向かい合う2人の立ち位置とそれを斜めから切り取ったカメラのポジション。まるで2人の間には透明な壁が存在していて、互いの姿が見えていないかのようだ。それぞれ別で撮影したものをCGで繋ぎ合わせたように見えなくもない。
米ポッドキャストHappy Sad Podcastに出演したリン監督は、「あのガレージのシーンですか?彼らは一緒にいましたよ」とファンの憶測をあっさりと一蹴。「今からお伝えしますが、めちゃくちゃクレイジーな理由なんです」と言い、真相を語り始めた。
「あの家は、4つの土地にまたがっているんです。『ワイルド・スピード』1作目を作った時、4つの土地の許可を取らなければいけなかったそうです。それから小屋を建てたんですって。あの小屋は実在しなかったものなんです。
6作目では、小屋を建て直さなければいけませんでした。私もその場にいましたが、4つの違う土地があり、(地面は)平らではなかったんです。私も頭の中で色々考えましたが、ヴィンが立っていたところに強化遠近法が作用していた。地面を見たら、4つの土地が交差していたんですよ。」
リン監督自身、「“なんでヴィンの頭がこんなに小さく見えるんだ?”と思った」とのこと。「レンズ越しでは、何もかもが歪んで見えたんです。頭がおかしくなりかけた時、“あぁ、地面か”と気付いたんです」と当時を振り返った。「その後、詳しく調べてみたら4つの土地が交わっていることが分かりました」。
ところで、ヴィンとドウェインの共演シーンで別撮りが行われたのは、シリーズ8作目『ワイルド・スピード ICE BREAK』(2017)。まさに不仲が本格化していた同作撮影当時、2人が写っていたラストのBBQシーンにはCG合成が加えられた。
メインサーガ完結を迎える『ワイスピ』には、ドウェインの電撃復帰も決定済み。ホブス単独映画での主演を控えるほか、最終作『Fast X Part2(原題)』にも出演予定だ。仲直り後初となるヴィンとの共演にも注目したい。
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