【ネタバレ】『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』あの人は本当に死んでしまったのか、演じた俳優も「動揺」 ─ 「胸が痛んだ」と監督

この記事には、『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』のネタバレが含まれています。

『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』ジェイコブ(ジョン・シナ)は本当に死んだのか
『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』では、かつては主人公ドミニク・“ドム”・トレット(ヴィン・ディーゼル)と仲違いしていたジェイコブが味方として再登場。ダンテ(ジェイソン・モモア)との戦いのためローマへ出向いたドムの代わりに、ジェイコブはドムの1人息子ブライアン/リトルBの護衛を務めることになった。
劇中ではジェイコブとリトルBのロードトリップが描かれ、前作『ジェットブレイク』では見られなかった“ジェイコブ叔父さん”としての和やかな姿も映し出された。しかし物語後半、ジェイコブはハイウェイでドムと合流した矢先、ダンテに奪われてしまったリトルBを救おうと、自ら反対車線へ乗り出し、トレット家に伝わる十字架の首飾りを握りしめながら向かってくる敵の車に捨て身のタックル。衝突後は大きな爆発が起こり、ジェイコブごと車は炎上した。

状況から考えて、ジェイコブが助かっている可能性は限りなく低いと思われるが……。同シーンの発案者であるというルイ・レテリエ監督は、米Entertainment Weeklyにジェイコブの死の裏側に込められた思いを語っている。
「あれは私のアイデアでした。早くから思い浮かんだものの一つです。私は、“あの男はワル(badass)かもしれないけど、悪者にはなれない”と考えていました。だからこそ私の解釈では、彼は前作(『ジェットブレイク』)から大きく変化しているんです。彼には、私が思い描いた“ジェイコブおじさん”が反映されている。自分は誰からも愛されなかったとしても、叔父さんになって誰かを思いやることを学ぶ。彼はリトルBが“ジェイコブ叔父さん、大好き”とハグされた時やミアから“命懸けで彼を守って”と頼まれた時、愛を感じたんです。」
レテリエ監督によれば、ジェイコブ役を演じたジョン・シナも最初は「動揺した」そう。しかし、この辛い“現実”を受け入れ始めたシナは覚悟を決め、発揮しうる最高のパフォーマンスを見せたそうだ。「彼の演技は見違えるほど変わりました。自分の運命を理解したからだと思います」と監督は振り返っている。「“愛を与えてやるんだ。犠牲に胸を痛めるのはその後だ”って感じで。実際にものすごく胸が痛みましたけど」。
とはいえ、ジェイコブを諦めきれないファンも多いだろう。なにしろ『ワイスピ』には、「死体を見ていなければ死んでいない」という非公式の掟が存在するからだ。過去には、死んだと思われたレティやハンが復活を遂げ、『ファイヤーブースト』では飛行機から転落死していたと思われたジゼル(ガル・ガドット)が奇跡の再登場を果たした。
例に漏れずジェイコブの死は直接的に描かれておらず、あくまで状況から推測されたものでしかない。どこかの時点で車から脱出していたという可能性も、先例にならえば全然考えられる。
その判断は、発案者であるレテリエ監督次第ということになるが、監督は次回作にして『ワイスピ』トレット・サーガの完結編とされている『Fast X:Part2』にも続投予定。次回作はトレット・ファミリーの大集合が描かれることになりそうだが、その場にジェイコブの姿はあるだろうか……。
▼ 『ワイルド・スピード』の記事
Source: Entertainment Weekly