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『ファンタビ』新作、『ザ・バットマン』しばらく撮影再開しない見通し ─ 英政府は再開容認も、スタジオ側の判断で

ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生
©2018 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved. Harry Potter and Fantastic Beasts Publishing Rights ©J.K.R.

新型コロナウイルスの感染拡大によるロックダウンを経て、イギリスの映画・テレビ業界はいよいよ再起動に進み出すことになりそうだ。イギリス政府が、今後ゆるやかに映画・テレビの撮影再開を認める方針を明らかにした。しかし米ワーナー・ブラザースは、『ファンタスティック・ビースト』第3作(タイトル未定)と『ザ・バットマン(原題:The Batman)』のイギリスでの撮影をしばらく再開しない意向だという。

2020年5月12日(現地時間)、英デジタル・文化・メディア・スポーツ省は、ソーシャルディスタンスのガイドラインにのっとって、映画・ドラマの撮影再開を容認する姿勢を示した。イギリス国内では多くのハリウッド映画が撮影中断を余儀なくされており、政府の緩和策を受けて、スタジオ各社は再起動に動くかと思われたが、その道のりはまだ遠いのかもしれない。米Deadlineが、ワーナーはイギリスにおける『ファンタスティック・ビースト』第3作と『ザ・バットマン』の撮影中断を継続すると伝えたのだ。

『ザ・バットマン』は2020年1月下旬に撮影が開始され、3月14日、撮影地をイギリス・ロンドンからリバプールに移すタイミングで撮影を中断していた。かたや『ファンタスティック・ビースト』第3作はイギリスにて撮影を開始する直前に企画の中断を決定。ただし、同作は多くのシーンをブラジルで撮影すると報じられているため、イギリスより先にブラジルでの撮影が行われる可能性もありそうだ。

一方、米Varietyによれば、ワーナーは『マトリックス4(仮題)』の撮影を7月上旬にも再開したい構えだ。撮影の中断にあたって、スタジオは最短で7月6日まで、出演者と8週間の契約延長に合意したとのこと。ただし、こちらも7月上旬に撮影再開が叶うかどうかはわからない。同作は2月に米サンフランシスコにて撮影が開始され、その後はドイツ・ベルリンに撮影地を移していた。

なお英Screen Dailyによると、ソーシャルディスタンスのガイドラインでは、映画・テレビなどの撮影を含め、仕事場ではお互いに2メートルの距離を確保する、頻繁に手を洗うなどの要項が定められているとのこと。実際の撮影でこうした基準を守ることが可能かという問題もあれば、同メディアでは、保険の問題が解決するまでは再開が難しいという指摘もなされている。

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Sources: Deadline, Variety, Screen Daily

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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