マーベルのケヴィン・ファイギ、ネタバレ漏洩対策は「残念ながら不可能」 ─ 『ノー・ウェイ・ホーム』が証明した、ネタバレを超える映画体験の重要性とは

映画業界では、作品の規模が大きくなればなるほど情報漏洩対策が困難になる。マーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長が完全なネタバレ防止は不可能だと語っている。
マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)最新作『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』の米記者会見でファイギは、映画のネタバレや情報漏洩について質問され、次のように答えている。米Comicbook.comが伝えた。
「(情報漏洩の阻止は)残念ながら無理だというのが現実です。だからこそ、ネタバレされようがされまいが、(映画の)体験そのものが機能しているかどうかが大切。私たちは今も出来る限り良い仕事をしていますし、多くの人が情報を広めないことに長けてきていると思います。誰かが何かを盗んでも、それを拡散させてはいけません。(映画の)体験が薄れてしまう可能性があるからです。
ただし『ノー・ウェイ・ホーム』では、多くの点で体験が損なわれていないことが証明されました。私たちは(情報漏洩対策に)最善を尽くし続けるつもりですが、しかし最も大切なことは、人が何を知っているかに関係なく、映画やドラマをきちんと届けることなのです。」
仮に重要な情報が洩れてしまっても、素晴らしい作品ならば観客は楽しめるとの旨を述べたファイギ。例として挙がった『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』は、過去シリーズで主演を務めたトビー・マグワイアとアンドリュー・ガーフィールドが揃って撮影セットにいる写真がネットに流出した件だ。その他にも、『エターナルズ』(2021)の公開前に米映画批評家が、ミッドクレジットシーンにサプライズキャストがカメオ出演している情報をSNSに投稿して波紋を呼んだこともあった。
マーベル映画では他に、出演者であるトム・ホランドやマーク・ラファロ、パトリック・スチュワートがうっかりネタバレしてしまったこともある。とはいえファイギが述べていたように、素晴らしい映画を実際にビッグスクリーンで観賞すれば、その感動や驚きが簡単に色褪せることはないのだろう。
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