【インタビュー】『ファースト・マン』ライアン・ゴズリングとデイミアン・チャゼル監督が貫いたアナログ主義 ─ 目指したのは、「60年代に撮られたような感覚」

デイミアン「いいえ、全く(笑)。この映画によって起こりうる議論については思いを巡らせていたんですけど、その意見には驚きました。僕にとっては、星条旗が月面に立っている美しい絵があることが重要でした。それに関して言えば、実際に星条旗を突き立てるところを観たかったのかもしれないですね。でも、月面着陸に今も深い思い入れがある人が沢山いるのは素晴らしいなって、ポジティブに捉えています(笑)。」
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デイミアン・チャゼルとライアン・ゴズリングは、共に物静かで誠実な様子で真摯な受け答えを見せた。この2人あって、ニール・アームストロングの軌跡が映画になったのだと実感させられる。インタビュー中、筆者が『ラ・ラ・ランド』の撮影地を巡ったことを伝えると、「どこに行ったんですか?」「あれはどこだっけ?」と、わずかな時間ながら2人で嬉しそうに思い返してくれたのだった。
『ファースト・マン』は、ニール・アームストロングとその家族、仲間たちがくぐった壮絶な日々と挑戦を克明に描く。『セッション』では狂気的な精神世界を映像化したデイミアン・チャゼルが、想像を絶する物語を忠実かつ緻密に構築。物静かで落ち着いたニール・アームストロングが内に宿した哀しみ、恐怖、怒り、驚き、安らぎと威信の全てを、ライアン・ゴズリングが魂の演技で表現する。

映画『ファースト・マン』は、2019年2月8日(金)より全国公開。デイミアン監督とライアンが、劇場のあなたを月面に招待する。
『ファースト・マン』公式サイト:http://www.firstman.jp/