ウェス・アンダーソン監督、最新作は史上最大規模 ─ 『グランド・ブダペスト・ホテル』超える

『グランド・ブダペスト・ホテル』(2014)『犬ヶ島』(2018)のウェス・アンダーソン監督による最新作『The French Dispatch(原題)』は、監督のキャリア史上最大規模の作品になっているという。
米IndieWireのインタビューにて、本作の音楽を手掛けるアレクサンドル・デスプラは、「完成版をずいぶん前に拝見したのですが、大変素晴らしかったです」「もしかしたら、『グランド・ブダペスト・ホテル』を超える規模の作品ですよ」と作品への自信をにじませている。「これまで以上の物語や撮影地が用意され、各シーンにたくさんのアイデアが詰まっていて、とにかく凄いんです! ウェスの頭の回転スピードは半端ないんですよ」。
興奮が収まらないデスプラは、「信じられないほど力強くて、独特。ウェスは作品を重ねるたびに、異次元の才能にさらなる磨きをかけていく。そこに驚かされるんです」とウェス監督への敬意と本作への絶賛が止まらない。「今回の作品は本当に素晴らしい。美しくて、楽しくて、狂っていて、全てが詰まっています」。
これまで、『ムーンライズ・キングダム』(2012)『グランド・ブダペスト・ホテル』『犬ヶ島』と作品を発表するたびに、物語や規模だけでなく、キャストが豪華になっていくことでも知られるウェス監督。最新作『The French Dispatch』にはベニチオ・デル・トロやジェフリー・ライト、ティモシー・シャラメら初参加組に加え、フランシス・マクドーマンド、ティルダ・スウィントン、エイドリアン・ブロディらアカデミー賞の常連組、オーウェン・ウィルソン、ビル・マーレイといった常連組も集う中、レア・セドゥ、マチュー・アマルリックという世界で活躍するフランス勢も参加している。まさにウェス・アンダーソン作品以外ではコラボレーションの想像がつかない顔ぶれだ。
ちなみに、『グランド・ブダペスト・ホテル』でもタッグを組んだプロダクション・デザイナーのアダム・ストックハウゼンは、本作のために125以上ものセットを作り上げたと語っており、その正確な数までは把握し切れていないとのこと。本作の製作にあたっては、遺棄されたフェルト工場を映画スタジオに作り変えることさえしたという。ウェス・アンダーソン監督のこだわり、やはり凄すぎる。
Source: IndieWire