『ジェミニマン』吹替版、2人のウィル・スミスを江原正士&山寺宏一が担当 ─ 江原ウィル vs 山寺ウィルの対決ビジュアルも到着

この発想はなかった。
『メン・イン・ブラック』シリーズや『アラジン』のウィル・スミスが、最新技術を駆使して“世代を超えた一人二役”に挑むアクション大作『ジェミニマン』日本語吹替版で、現在のウィル・スミスを江原正士、若きウィル・スミスを山寺宏一が担当することがわかった。まさかの”江原ウィルvs山寺ウィル”によるスペシャルビジュアルも到着している。

ハリウッドを代表するスター俳優、ウィル・スミスの吹替声優として親しまれている人物といえば、『メン・イン・ブラック』シリーズや『ハンコック』(2008)の江原正士と、『インデペンデンス・デイ』(1996、地上波版)や『アラジン』などの山寺宏一という2人のレジェンド声優。時には『アイ・アム・レジェンド』(2007)のように、ソフト版と地上波版でそれぞれが吹替を担当することもあるほど、両者そろって、“ウィル・スミス日本代表”であることに疑いの余地はない。
最新作『ジェミニマン』では、ウィルが“史上最強のスナイパー”と“23歳の若きクローン”を1人で演じ分けるとあって、日本語吹替にレジェンド声優をそろって起用。輝かしいキャリアを誇る2人が、同じDNAを持ちながらも、別々の環境で違う人格に育った2人の個性を演じ分ける。かつてない形式での共演とあって、江原は「もう長く山寺くんとは共に演ってきていますが、ひとつの作品で、年代こそ違え同じ俳優さんを吹き替えるのは初めてですから、皆さんに楽しんで頂けることを確信しております」、山寺は「この映画の設定と、相手が江原さんと聞いて、非常に納得してこれはナイスアイデアだと思いました」と特別な思い入れを明かしている。
江原正士/山寺宏一 コメント
江原正士(史上最強のスナイパー、現在のヘンリー役)
―― ウィル・スミスとは、あなたにとって、どんな俳優ですか?
ウィル・スミスとの最初の出会いは『メン・イン・ブラック』(1997)でした。まだ彼が現在の様な大スターではなく、とても“溌剌としたチャーミングな若者”という強烈な印象で、セリフのノリもキレも気持ちがいい、新進気鋭の役者さんの頃でしたね。それが作品を経るごとに、じっくりと渋さも加わってきて、僕にとっては今、まさに進化しつつある、これからも挑戦して同化していきたいと思う、大切な素晴らしい役者さんです。
―― ウィル・スミスの声を演じるうえで、注意している、気にかけているテクニックや、ポイントはありますか?
例えば『幸せのちから』(2006)と『アイ・アム・レジェンド』(2007)のように、作品によって役のイメージが違うので、なるべく、そのあたりのテイストというか質感?の違いをキャラづくりに盛り込めたらいいなと思ってます。それは、彼が演じたいという役を日本語に置き換える作業なので、“何が言いたいのか”を基本として、その映画における、僕の想うウィル・スミス的なニュアンスを盛り込んでいくための、若干の、声や喋りのチューニングをするんですが、各作品のほとんどがオーダーメイドです。
―― 一番好きなウィル・スミス出演映画は何ですか?理由も簡単で構いませんので、教えていただけますでしょうか。
私が吹き替えさせて頂いた作品には、一作、一作ごとに思い入れがありますが、幅広い世代の方々に肩の力を抜いて楽しんでいただける映画ということで『メン・イン・ブラック』シリーズでしょうか。彼の演じたエージェントJは、屈託のない誰にでも愛されるキャラとして、また、彼自身のもつ優しさとか寛容さといった人間性を体現したキャラとしても、皆さんに十分認知されたと思います。だからこそ、単なるアクションスターではなく、その後の様々な作品で、優しさ溢れる男、信頼できる人といったウィル・スミスのイメージがさらに広がっていったんではないでしょうか。
―― 主人公・ヘンリーは、自身のクローンに命を狙われますが、もしもご自身の前に、23歳のクローンが現われたらどうしますか?
最初はかなり戸惑うでしょうね。でもその内、なんだか嬉しくなって、それこそ大喜びで、まるで兄貴か小姑のように、これまで自分が失敗してきたことを繰り返さないように、クローン君にあれやこれやアドバイスしまくるでしょうね。でも言いすぎてクローン君には嫌われてしまいそうですが、お互いに別人格として認め合って仲間として共生してみたい気持ちも無くはないです。が、やはり人のクローンは作らない方が世界が混乱しないように思うので、彼には会わなくてもいいかな?と。