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【詳報】ジェフ・ジョンズ、DC社長職を退任し新会社設立へ ― コミックや映画・ドラマの創作に力点、『グリーンランタン・コァ』脚本を担当

ジェフ・ジョンズ
Photo by Gage Skidmore https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/12162230134/ Remixed by THE RIVER

DCエンターテインメントの会長およびチーフ・クリエイティブ・オフィサーを務めていた、コミックライター兼プロデューサーのジェフ・ジョンズ氏が幹部職を退任、自身の新会社「マッド・ゴースト・プロダクションズ(Mad Ghost Productions)」を設立することがわかった。

今後、ジェフ氏はライター・プロデューサーとしてワーナー・ブラザースやDCコミックスとの独占契約を結び、自身のルーツである創作の現場に持てる力のすべてを投じることになる。これまでも幹部職と並行して、コミックの執筆や映画・ドラマの脚本&プロデュースに携わり続けてきたジェフ氏だが、今後メディアを超えて展開される、さらなる精力的な活動へと期待が高まるばかりだ。

新会社の設立にあたって、ジェフ氏は今後控えている作品のラインナップを発表している。そのうちのひとつが、映画『グリーンランタン・コァ(邦題未定、原題:Green Lantern Corps)』の脚本・製作だ。これはデヴィッド・S・ゴイヤーが脚本を担当すると伝えられていた企画で、今後ジェフ氏とデヴィッド氏の共同執筆になるのか、ジェフ氏が完全に引き継ぐのかは不明。なお新会社のウェブサイトでは、映画版もハル・ジョーダン&ジョン・スチュワートの物語になることが改めて明かされている。
なお『グリーンランタン・コァ』のほか、ジェフ氏はDC幹部職時代から携わっている『アクアマン(邦題未定、原題:Aquaman)』『ワンダーウーマン2(仮題)』で脚本・製作を担当。『シャザム!(邦題未定、原題:Shazam!)』にも参加しているという。

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また今後製作されるテレビドラマには、ワーナー/DCによる新ストリーミング・サービス「DCユニバース(DC Universe)」で配信される『Titans(原題)』『Doom Patrol(原題)』で脚本とエグゼクティブ・プロデューサーを兼任する予定。ちなみに数々のDCドラマで立ち上げに関わってきたジェフ氏だが、既存のシリーズのうち、新会社のラインナップに掲載されているのは『THE FLASH/フラッシュ』(2014-)のみとなっている。

そんな中、とりわけジェフ氏が注力することになりそうなのは、自身が長らく活動を続けてきたコミックでのライター業だ。2017年11月から刊行されている注目タイトル『ドゥームズデイ・クロック(Doomsday Clock)』は今後も継続するほか、2018年秋には『シャザム!(Shazam!)』の新シリーズを開始。「バットマン」シリーズの超有名ヴィラン、ジョーカーを軸に据えて「かつてない謎」を描く『スリー・ジョーカーズ(Three Jokers)』も控えている。
なかでも目玉となるのは、ジェフ氏が執筆と統括を務める新レーベル「キリング・ゾーン(Killing Zone)」だろう。知名度の低い、あるいは休眠状態にあるキャラクターやタイトルを蘇らせるほか、新たなタイトルも制作・発表されていくという。

またジェフ氏の退任に伴い、DCのチーフ・クリエイティブ・オフィサーには、コミックライター兼アーティストでありDCにて編集者を務めるジム・リー氏が就任した。なおジェフ氏がプロデュースに携わっていた映画部門は、『ジャスティス・リーグ』(2017)の公開以降、『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』(2017)や『死霊館』シリーズを手がけたウォルター・ハマダ氏が担当している。

今回の決断について、ジェフ氏は以下のコメントを発表している。

「私は何よりもDCユニバースやキャラクターを愛していて、だからこそDCエンターテインメントでの仕事をお引き受けしました。しかし私は、執筆や現場での仕事に時間を使いたいと思っているのです。現場におけるクリエイティブな仕事に戻れることに興奮しています。夢のようなプロジェクトの、夢のような仕事です。たくさんのDCの英雄たちに、さらに深く迫っていきます。」

ジェフ氏の設立した新会社「マッド・ゴースト・プロダクションズ(Mad Ghost Productions)」の公式サイトはこちら(英語)。今後の作品や動向から、ますます目が離せない!

Sources: THR, Deadline, Mad Ghost Production
Eyecatch Image: Photo by Gage Skidmore Remixed by THE RIVER

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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